佐藤正午の小説を
2021年11月から12月にわたり撮影された本作。とある一軒家スタジオで行われていた撮影は、18歳になった娘・瑠璃の誕生日を小山内と梢、そして瑠璃の親友・緑坂ゆいの3人で祝うシーンだ。ゆいがホームビデオカメラで撮影し、小山内が梢との馴れ初めを語る場面では「本当にカメラ回ってる?」など大泉の細かいアドリブが炸裂し、柴咲らもつい笑顔になる。
絵に描いたような幸せな家族の日常の1コマだが、この直後に梢と瑠璃を交通事故で失うという展開だけに「僕がこんな笑顔でいられるのも今日までですよ」と苦笑いする大泉。結婚から20年近く経っても小山内のことを愛し続けている梢を演じた柴咲は「梢は柔和で愛情深い人。しかし物腰の柔らかさの中にも、ブレない信念や強さが潜んでいる人という印象を感じたので、そういった部分を大切に演じました」と明かす。「青天の霹靂」で共演経験があり息ぴったりの大泉と柴咲について、プロデューサーの新垣弘隆は「お二人の相性のよさはわかっていましたし、並んだ姿を想像すると理想的な小山内夫妻そのものだと思いました。普段はお茶目で柔和な雰囲気でいながら、内面に秘めた思いや意志の強さがある梢は柴咲さんにマッチすると感じました。お二人の夫婦としての説得力は予想以上でした」と太鼓判を押した。
また別の日のとある現場には、妻と娘を失った失意を表現するために、短期間で自主的な減量を敢行した大泉の姿が。頬がげっそりし、肌のシミや白髪を付け足して55歳の小山内の姿を作り上げていく。「普段は老けて見られるのはうれしくありませんが、今回ばかりはスタッフに『大泉さん、老けましたねえ』と言われるのがうれしいです(笑)」と大泉自身もその仕上がりに満足な様子。新垣は「大泉さんは皆さんがよくご存知の明るいポジティブな一面をお持ちですが、今回の小山内は幸せのピークから一気に突き落とされるキャラクター。光と影、その深みや落差を魅力的に演じ分けられるのは大泉さんしかいないと思いました。ベストオブベストなキャスティングでした」と自信をのぞかせた。
「月の満ち欠け」は12月2日より全国でロードショー。
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「月の満ち欠け」大泉洋のアドリブで柴咲コウら笑顔、夫婦役にプロデューサー手応え(コメントあり)
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