朝井リョウの小説「正欲」が映画化。
家庭環境、性的指向、容姿など、さまざまな“選べない”背景を持つ人々を同じ地平で描写しながら、人間が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマをあぶり出していく「正欲」。小学校不登校の息子が世間から断絶されてしまう可能性を恐れる検察官・寺井啓喜(てらいひろき)を稲垣、特殊性癖を持つショッピングモール契約社員・桐生夏月(きりゅうなつき)を新垣が演じる。監督を務めるのは「あゝ、荒野」の
稲垣は「難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います」、新垣は「考え続ける事、想像し続ける事をいつも以上に大切にしながら、制作に臨めたらと思っています」とコメント。岸は「世界から『普通ではない』と片づけられてしまう人たちの、歪みのないつながりを描こうと思います」、朝井は「この物語の核が、いい映画を創るという意思以外の部分で歪められることのないよう、緊張感とともに祈っています」と述べている。
テレビマンユニオンが制作する「
稲垣吾郎 コメント
脚本を読み終えた時、この作品に関われる事を嬉しく思いました。難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います。
新垣結衣 コメント
原作を読んで、何かを問われたような気持ちになりました。それは、「何が正しいか」とかそういう単純なものではないような、でも実はとてもシンプルなことのような気もしました。考え続ける事、想像し続ける事をいつも以上に大切にしながら、制作に臨めたらと思っています。岸監督とは初めてご一緒しますが、初顔合わせから親身に役についての相談などを聞いてくださり、とても心強く、感謝しています。撮影では、自分なりに、夏月達が生きる世界を必死に生きたいと思います。
岸善幸 コメント
原作の衝撃と感動がずっと消えません。朝井さんの“視点”が生み出した登場人物たち、その感情をどう表現するべきか、模索が続いています。稲垣吾郎さん、新垣結衣さんをはじめとするキャストの皆さんとの対話を重ねて、少しずつ輪郭が浮かび上がってきたところです。人と人のつながりを描こうと思います。大切なのに、難しい、つながり。世界から「普通ではない」と片づけられてしまう人たちの、歪みのないつながりを描こうと思います。
朝井リョウ コメント
言葉にするとは線を引くということです。明確に名付けがたい感情や現象に無理やり輪郭を与えてしまうのが、言葉です。
映画には、表情、声色、沈黙など、言葉以外のものが沢山映ります。それらが、私が書きながら取りこぼしていったものたちを一つでも多く拾い上げてくれることを願っています。
そして、この物語の核が、いい映画を創るという意思以外の部分で歪められることのないよう、緊張感とともに祈っています。
てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
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