「1人のダンス」「追い風」で知られる
「1人のダンス」では親友との間で起きた実際の喧嘩を、「追い風」ではラッパーとして活動する幼なじみの実話をベースにするなど、自らの人生や体験をもとに本人が出演する形で映画を撮り続けてきた安楽。「夢半ば」は自ら演じる映画監督の安楽を主人公に脚本を書き上げた作品だ。
30歳を目前に控え、映画が撮れなくなってしまった安楽。友人たちは地元の西葛西を離れ、同棲して4年になるみちことは結婚の話も浮上していた。今撮りたいものがわからず、友人と掲げた夢も道半ば。安楽は“撮ること”を通して自らを模索する。撮影は安楽の地元である西葛西を中心に実施。限りなく実人生に近い私的な物語が紡がれる。
安楽は「映画を撮る事だけが自分の幸せなんだと信じて走ってきました 。30歳までに上手くいかなければ映画を続ける事について考え直そうと、誰かに言う事もなく苛立ちながら作り続けてきました」と述懐。「夢半ば」について「30歳になる前日に脚本を書きあげました。今までは怒りを根底に映画を作ってきましたが、本作は怒りより喜びと向き合って映画にしました。1人で作り続けていく中で出逢っていった仲間との喜びについて。楽しみにして頂けたら幸いです」と語っている。
また、みちこを演じた
安楽と大須のほか、
※記事初出時より、表現を一部修正しました
菅原慎一(音楽家) コメント
今作の舞台・西葛西は、自分が生まれ育った浦安の街にほど近く、似ている。映し出されるものに思わず自分の記憶を重ね合わせてしまう。「夢半ば」は安楽さんが人生を捧げたドキュメンタリーだが、そういうことを忘れてしまうほどに、「映画」でもある。希望のイメージが連鎖し、こちらの記憶が書き換えられるようなパワーを持っているからだ。
杉田協士 コメント
両手をポケットから出すことにした。両の手で生きていく。
杉田協士 @kyoshisugita
安楽涼監督新作『夢半ば』。コメントを寄せています。気づいたら表面のコピーに呼応する裏面のコピーのようになっていました。写真も思い立ってプライベートで撮影していた一枚ですし、安楽さんとの関わりは私にもわからない未知の領域にあります。 https://t.co/MHAh333yxN