「轟音」で知られる
初長編作「轟音」が北米最大の日本映画祭JAPAN CUTS 2020のNext Generation部門へノミネートされた片山。俳優としても活動する片山は、役者の生活を描いた2本の作品を監督した。森戸マル子、
片山は、この2作を「僕の役者人生はずっとくすぶっていますが、だからといってスターになる話でもなく、貧乏役者の話でもありません。この2本の映画はそんなに突飛なお話ではありません」と紹介。さらに「役者とはいえ、おそらく大多数の人達と同じような生活をしています。そして、同じような悩みを抱えています。登場人物たちはその生活をなんとかしようともがきます。描きたかったのは生活です。光も闇も描いていません。だからこそ、誰しもに通ずるものがあると思います」と語っている。
「とどのつまり」「わかりません」はいずれも特報がYouTubeで公開中。森戸、鈴木によるコメントも下記に掲載した。
森戸マル子 コメント
まじめ。という人間。そういうくくりで生きてきました。そんな中「とどのつまり」で志歩という等身大に近い役を通して、知ろうとも思わず、知りたくないとも思っていた自身に興味を持たせてくれました。その姿は、恥ずかしく、苦々しく、不細工で、もどかししいもので。そこでも逃げちゃだめだと思っていましたが、そこには発見があり、このまじめという言葉のくくりだけでもないのかな、と思えました。この作品は、役者でやっていこうとしている人たちの話ではありますが、そこに問わず、みなさんの日常のどこかに寄り添っている作品であってほしいなと、恐縮ながら想っています。いい時間でありますように。
ボブ鈴木 コメント
「わかりません」という言葉はある種絶望的な言葉だと思います。この言葉に何度も出会い、悩み、葛藤し、回り回って振り出しに戻る。そんな時間を繰り返して今の年齢になりました。片山監督に漏らした「情けなくなりたいんだよ」と言う言葉はそんな中から出てきた上手く伝えられないモノだったと記憶しています。20年来の付き合いだから漏らせたものだし、その想いを理解してくれる友だから出てきた言葉です。片山監督はすぐに台本を書いてきてくれました。監督の前で僕は台本を読み、僕の前で監督は居続けてくれました。台本を読み終えて僕は監督に「ありがとう」と言うのが精一杯でした。この作品を見終えた後に「わかりません」と言う言葉に出会ったら思わず笑ってしまう、そんな感覚になって貰えたら幸いです。
片山享 コメント
役者でもある自分が役者の映画を撮る機会を得ました。僕の役者人生はずっとくすぶっていますが、だからといってスターになる話でもなく、貧乏役者の話でもありません。この2本の映画はそんなに突飛なお話ではありません。役者とはいえ、おそらく大多数の人達と同じような生活をしています。そして、同じような悩みを抱えています。登場人物たちはその生活をなんとかしようともがきます。描きたかったのは生活です。光も闇も描いていません。だからこそ、誰しもに通ずるものがあると思います。役者だって1人の人間です。この映画たちを観て、気持ちでも行動でもいいんです。何かの1歩につながると嬉しいです。懸命に生きる姿は愛おしいですから。
カトウシンスケ @shinbotch
「わかりません」(片山亨監督)に出演致しました。
10/1より公開です。色々な想いを抱きながら参加させて頂きました。
宜しくお願い致します。 https://t.co/FRDpFhtQ5A