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加藤にとって初の長編映画監督作となる「わたし達はおとな」では、自身の妊娠に気付いた大学生・優実とその恋人・直哉のすれ違いが描かれる。木竜が優実、藤原が直哉を演じた。
木竜は初めて台本を読んだ際を「純粋にとても面白いと感じて、事務所の方に『やりたいです』とすぐお伝えしました。最初から最後まで面白かった」と振り返り、何度も加藤の演劇作品に参加してきた藤原は「加藤さんが初めての長編映画で恋愛を撮るということで、やらせてもらいたいなと」とコメント。加藤が「初めて一緒に演劇をやらせてもらったのは5・6年前で、それも恋愛作品だったね」と言うと、藤原は「加藤さんの映画でまた恋愛に踏み込めるのはうれしかったですよ」と笑みを見せた。
加藤との作品作りは初めてという木竜は「今までに加藤さんとご一緒されてきた(共演者の)皆さんのリハーサルを見ながら、みんなが目指している空気感を探りました」と役作りについて述べ、加藤は「本読みに加えて、普段演劇でやっているような稽古の時間を取りました。一緒にリハーサルをしたことで方向性を木竜さんと共有できたのかな」と回想する。
また加藤作品の世界観について尋ねられた藤原は「恋愛というテーマに限らず、いつもあいまいなところに向かって突き進んでいるなと。例えば誰かと付き合う一歩手前の、僕たちって今どういう関係? どういう名前が付く?という部分を描き続けていると思います」と分析。MCから「セリフ中の『ちょっと』『ちゃんと』といった細かな言い回しも台本通り?」と問われると、「『即興で作った?』とよく聞かれるんですが……あんまり言わないほうがいいか。好きに観てほしいですね。加藤さんの作品はジェットコースターのようだと普段から言っているんです。乗ったら自然に運ばれて、そして急降下していくような。俳優としては台本を落とし込んで乗るだけです」と語る。木竜も「俳優が違和感を持っている状態で進む現場ではないので、安心できます」と信頼をのぞかせた。
イベント後半では「自分は大人だと思っていたけど、実は子供じみているなと感じた出来事」についてトーク。木竜はちょっとしたミスでつい独り言を言いながら大騒ぎしてしまうこと、加藤は我慢できず毎日入浴剤をぜいたくに使ってしまうこと、藤原は大きな温泉施設でその広さにはしゃいでしまったことと答えた。また藤原は、本作のクランクイン直前に加藤らと遊園地に行ったときの出来事を振り返り「ジェットコースターに乗ってどんどん上に登っていくときに、僕が『(怖くて)死ぬ!』って言ったら、加藤さんが『そうかもしれんけど、俺たちは映画を撮るんやー!』と(笑)。よっぽど映画を撮れることがうれしいんだなと思いました。加藤さんが気持ちを込めて作った映画なので、心から楽しんでください」と観客に伝え、イベントの幕を閉じた。
新進女優と若手監督がタッグを組むプロジェクト「(NOT)HEROINE MOVIES」の第1弾となる「わたし達はおとな」は、6月10日に全国で公開。
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木竜麻生の映画作品
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南和行🏳️🌈(大阪弁護士会・松竹芸能) @minami_kazuyuki
試写で見させていただきました。
舞台挨拶で藤原さん @kisetsufujiwara がおっしゃっている「2人の曖昧な感じ」のもどかしさが生々しく描かれていて、
年上世代の僕は、とても羨ましい気持ちにもなりました。
そして「今も昔も、ワカモノは同じや」と安心できる気持ちにもなりました。 https://t.co/OhTgn8pa4E