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本作は人の心の闇に寄り憑く“アヤカシ”が見えてしまう孤独な高校生・四月一日君尋と、対価と引き換えにどんな願いも叶えてくれる“ミセ”の女主人・壱原侑子を軸にしたビジュアルファンタジー。蜷川は「ホリック xxxHOLiC」の原作マンガに出会い、2012年には映画化を考え始めていたというが、実現までに10年の月日を要した。これについては「長いお話を2時間にまとめるにあたり、どこをどう守りどう変えるのかが難しく七転八倒」と明かし、「でも柴咲さんと神木さんが決まった途端に、これはいける!という確信に変わりました。10年という歳月は必然だったのかなと思いました」と振り返った。
蜷川作品独自の色彩を活用したセットを生み出したのは、「ヘルタースケルター」「Diner ダイナー」「人間失格 太宰治と3人の女たち」といった蜷川作品を手がけたセットデザイナー・アーティストであるEnzo。セットを前に
キャスト陣について蜷川は「神木くんは、好きな役者さんで素晴らしい役者であることももちろん知っていましたが、こちらが正確に意図や思いを伝える言葉を持ってさえすれば、悔しいくらい何でも出来てしまうので、神木くんがいるから大丈夫、といっぱい助けてもらいました」とコメント。柴咲については「ずっとずっとご一緒したくて、ようやくタイミングがあってご一緒できて、とにかく嬉しかったです。侑子はとても難しい役。美しさも高い演技力も求められるだけでなく、それ以上に存在感が必要。でも、最初に衣裳合わせをしたときからそれがあって、実際の撮影でもカメラに映るだけで華と画面を征服する力がありました」と語った。
さらに蜷川は「今回、個人的に嬉しかったのは、わりと初めましてに近いキャストのみなさんとタッグを組んで創り上げたこと。これまでは父(蜷川幸雄)の存在も大きくて、自分の力で関係を築けているのか不安だったけれど、今回の撮影で、本当にチームが育っていたんだなと、いい関係が築けていたんだなと、自信が持てました。みんなの力がひとつになって、毎日、奇跡的で尊い瞬間にいると思えた。幸せでしたね。ものを作る場があることに感謝をした、それが一番の発見かもしれないです」と本作への思いを明かした。
「ホリック xxxHOLiC」は4月29日より全国ロードショー。
きーせんふ @KDHRkiisen0393
蜷川実花、「xxxHOLiC」映画化まで10年かかったことを明かすも「この歳月は必然」 https://t.co/y0qJxA9Qj7