葉真中顕の小説「ロスト・ケア」を映画化した本作。民家で老人と介護士の死体が発見された事件で、捜査線上に斯波宗典の名が上がる。検事・大友秀美は斯波が勤める訪問介護センターで老人の死亡率が異常に高いことを突き止め、事件の真相に迫っていく。斯波を松山、大友を長澤が演じた。監督を務めたのは「そして、バトンは渡された」の
松山は「この映画は、これから生きていくうえで大事にしなければならないものや、若い人たちに伝えるべきことが沢山詰まっている作品だと思います」とつづり、長澤は「私自身の迷いや心の揺れと、秀美の感情が良い方向にリンクし、良い演技ができました」と語った。前田とプロデューサー・有重陽一、原作者・葉真中のコメントは下記の通り。
なお松山と長澤が登場するコメント映像がYouTubeで公開中だ。
松山ケンイチ コメント
この映画は、これから生きていくうえで大事にしなければならないものや、若い人たちに伝えるべきことが沢山詰まっている作品だと思います。他人事ではなく、自分の事として考え悩みながら演じました。
自分が出せる答えを見つけ、監督、スタッフさん、長澤さんと一緒に納得がいく作品が作り上げられたのではないかと思っております。
長澤まさみ コメント
私が演じた「検事」は最初から最後まで正しいとはなにかを、悩み、心が揺れ動く役でした。私自身の迷いや心の揺れと、秀美の感情が良い方向にリンクし、良い演技ができました。この映画の「伝えたいこと」を、多くの皆さんに受け取って頂きたいと思います。
前田哲 コメント
映画は日々変化し一瞬にして天国と地獄をも生み出す「生き物」であることを思い知らされた撮影現場でした。
松山ケンイチさんと長澤まさみさんの「魂のバトル」に、ご期待ください。二人の表情と言葉に、映画のテーマ全てが込められています。
有重陽一 コメント
監督から原作「ロスト・ケア」を映像化したいという提案を持ち掛けられたことがこの作品の始まりです。最初はテーマも重く、ハードルが高いと思ったのですが、監督と話し合いを重ねるなかでエンターテインメント作品に昇華できる可能性を感じ、脚本に龍居由佳里さんを起用し映画化に動きました。それから本作りに数年かけましたが、その苦労が実り撮影を敢行することができました。脚本開発から撮影現場でも監督、松山さん、長澤さんの三人で何度も意見を出しあい、非常にクリエイティブな作品作りができたと思います。そうした過程で斯波と大友という人物が確立し、人間としての斯波や大友を描けたのではないかと思っています。公開を楽しみにお待ちください。
葉真中顕 コメント
私自身、この作品の映画化は難しいのではないかと思っていましたが、原作に惚れ込んでくださった前田哲監督と松山ケンイチさんが努力に努力を重ね、実現の運びとなりました。原作者冥利に尽きます。高齢化が進みケアの問題がより切実になる今、映画「ロストケア」の公開が価値あるものになることを期待します。
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松山ケンイチ×長澤まさみ共演「ロストケア」が2023年公開、連続殺人犯と検事に https://t.co/wYfBgTpRc6
原作:葉真中顕(光文社文庫)