「
本作は数万人に1人という不治の病により、余命が10年であることを知った20歳の高林茉莉を主人公にした物語。生きることに執着しないよう恋だけはしないと決めていた彼女の人生が、地元の同窓会で真部和人と出会ったことで大きく変わっていくさまが描かれる。
原作は難病により2017年に死去した小坂流加による同名小説。三島は原作者の小坂が生まれ育った場所であり、映画のロケ地にも選ばれた。上映後にサプライズで登壇した小松は「この作品が始まる前から、藤井監督とも『三島で上映舞台挨拶ができたら……』と話していて。今日この日を迎えることができて、本当に、本当にうれしく思います」と感無量の様子。映画を作るに当たり、小坂の親族に何度も取材を重ねたという藤井は「茉莉ちゃんがこの先100年残るようにするにはどうすればいいのかを考えました。原作に沿ってではなく、原作者の小坂流加さんの生きた証を小松さんに預けて映画を作れたらと」と作品への思いを明かす。
三島で撮影されたのは、茉莉が同窓会に向かう前に父親と川沿いを歩く場面や、茉莉と和人が再会する同窓会のシーン。小松は「同窓会に行く道のところに有名なうなぎ屋さんがあって、撮影の合間に『おいしそう』『いいにおいがする』とのぞき込んでいました。私たちがガン見していたので店員さんも作りにくかったはず」と振り返る。撮影時は減量のため、うなぎを食べることができなかったそうだが「今日のお昼にうなぎをいただきました。おいしくて最高でした!」と満面の笑みで報告。一方の坂口は「僕は菜奈ちゃんが減量していることを忘れて『おいしそうだよね!』と気を使わずに言ってしまい……。『うわ、ごめんなさい!』と思いながら芝居をしていました」と当時の反省を明かし、笑いを誘った。
坂口は「1年を掛けて丁寧に撮った作品で、スタッフ・キャストみんなの思いが詰まっています。たくさんの方々に観ていただきたい」とアピール。小松は「小坂流加さんが生まれ育った原点で撮影できたこと、そしてこのように三島で完成を報告できたこと。今日はとてもいい日だと思いました。親身に寄り添ってくれた小坂家の皆さんや三島の皆さんに感謝しています」と述べ、イベントを締めくくった。
「余命10年」は3月4日より全国ロードショー。
関連記事
小松菜奈の映画作品
リンク
関連商品
文芸社販売部 @bun_hanbai
小松菜奈と坂口健太郎「余命10年」原作者の故郷・静岡の三島でサプライズ完成報告 - 映画ナタリー https://t.co/scA3bmeHRf