劇場アニメ「
上橋菜穂子の小説をもとにした本作は、謎の病が発生した世界を舞台にした医療ファンタジー。堤が病の抗体を持つ孤独な戦士ヴァン、木村日翠が身寄りのない少女ユナ、竹内が天才医師ホッサル、杏がヴァンを追う戦士サエに声を当てた。アニメーション制作はProduction I.Gが担当。「
堤が本作で声優デビューを果たしたことをMCが驚きをもって伝えると、本人も「初めてです。びっくりですね」と吐露。主演のオファーを受けるか非常に迷ったそうで「うれしかったんですが、もしやるなら『何回NGを出してもいいような環境でやらせてください』とお願いしました。あまりにご迷惑をおかけしたら、やめようかとも考えていました」と振り返りつつ「僕には(アフレコは)2度とやりたくないくらい難しかったです」と素直に明かす。アニメ映画の声優は初挑戦となる竹内も、共演した声優に悔しさを覚えるアフレコ現場だったそうで「監督に寄り添っていただき、何回もテイクを重ねました。結果すごくホッサルと共鳴できたので、楽しかったです」と続ける。安藤は「本当に堪能させてもらいました。皆さん素晴らしかったです。謙虚に真摯に作品に取り組んでくださった」とねぎらった。
上橋と対談経験がある杏は、オファーを受けた際に「私、サエで大丈夫ですか?」と上橋に電話したことを回想。そして上橋の「ぜひ」という返答を聞いたうえでサエ役での出演を決めた。MCから原作の魅力を聞かれると「政治や医療といった重たいテーマがファンタジーの中で描かれることによって、私たちが生きている世界が浮き彫りになる。真実がたくさん詰まっていて『病が蔓延する』という世界もメッセージ性をもって響いてくる」と答えた。
キャストの3人が映画のお気に入りのポイントをフリップで紹介する場面では、堤が「鹿」、竹内が「ピュイカ」、杏が「鹿のかわいさ!!」と、3人全員がヴァンがともに旅する鹿の飛鹿(ピュイカ)を挙げ「いろんな意味で物語の核」「気付いたら懐に入ってくる親しみやすさ。瞳も素敵」と口々に魅力を語る。安藤は多くの動物が登場した「もののけ姫」での経験を振り返り「そのときに染み付いたものが今回はかなり役に立った」と述懐。「鹿の王」でも動物を描くのに苦心したそうで「難しいのは、どれぐらい擬人化していいのか。親しみやすいと言いながらも動物。動物ならではの距離感や自然の挙動があって。“感情”と言っても人間とは違う感情で動いてる。そこの微妙なニュアンスにこだわった。皆さんにどう感じていただけるか楽しみです」と続けた。
最後に堤は「ファンタジーやサスペンスなど、いろんな要素がある作品。今この時期に観るべき映画だと思います。この状況だからこそ、明るいもの、力をもらえる作品。単純な話ではなくて、いろんな価値観が描かれ、それぞれの立場で共感できるものがある。より多くの方に観ていただきたい」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
「鹿の王 ユナと約束の旅」は2月4日より全国ロードショー。
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