北原里英「安魂」岩波ホールで初日迎える、監督・日向寺太郎「54年の歴史味わって」

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日中合作映画「安魂」の初日舞台挨拶が本日1月15日に東京・岩波ホールで行われ、キャストの北原里英、監督を務めた日向寺太郎、総合企画を担当した詩人ティアン・ユアン(田原)が登壇した。

左から日向寺太郎、北原里英、ティアン・ユアン。

左から日向寺太郎、北原里英、ティアン・ユアン。

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「安魂」メインビジュアル

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「安魂」は中国の作家チョウ・ターシン(周大新)が、一人息子に先立たれた実体験をもとに執筆した小説の映画化作品。死んだ息子と瓜二つの青年に出会い、彼のもとをたびたび訪れるようになる男・唐大道の物語が紡がれる。

日向寺太郎

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7月29日をもって閉館することが発表されてから、初の公開初日を迎えた岩波ホール。これまで監督作3本が岩波ホールで上映された日向寺は、閉館はとても悲しく複雑な気持ちだと明かしながら「皆様に観ていただけることは喜びと感謝しかありません」と伝える。日本人留学生・星崎沙紀を演じた北原は、本作で初挑戦した中国語で「皆さんに会えてうれしい」と挨拶した。

北原里英

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日本から唯一出演した北原のキャスティングについて、日向寺は「日本人が1人しか出ないので存在感がある方じゃないとできない。好奇心のある世話好きというキャラクター設定なので、それが嫌味にならない北原さんはぴったりでした」と説明する。北原は「うれしい! セリフが多く大変ではありましたが、物語の上で重要な役で、本当にやりがいのある役でした」と充実感をにじませた。

リモート参加のウェイ・ツー(スクリーン左)、ルアン・レイイン(スクリーン右)と会話する北原里英(右)。

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左から日向寺太郎、北原里英。

左から日向寺太郎、北原里英。[拡大]

舞台挨拶では、主人公・大道役のウェイ・ツー巍子)と、張爽役のルアン・レイイン(欒蕾英)も中国からオンラインで参加。ウェイ・ツーは「作品で起こった喪失は現実でもあることです。自分自身も感じることが多く、非常に苦しかった。撮影後もあまりに悲しくてほかの作品に参加することができなかった」と明かし、「生きている1人ひとりが毎日なるべく楽しく過ごしてほしいと願っています」と述べた。ルアン・レイインは「北原さんの目が大好き。北原さんは努力家で、ずっと撮影現場で一生懸命中国語を覚えていた。外国人にとって中国語の習得は大変。でもほとんど失敗せず上手に覚えて演じていました」と北原を絶賛。北原も「ガオシン(うれしい)!」と中国語で喜び、「2年ぶりに会話して、2人とも変わってなくてうれしい。また会えるようになりたいですね」と互いの交流に感謝する。

最後に、北原は「私が出演したことを抜きにしてもすごく素敵な映画で大好きな作品です」と改めて思い入れたっぷりに語り、ティアン・ユアンは「この映画はどの宗教、どの人種にとっても普遍的な物語だと思います。これから多くの方にもっと鑑賞していただければありがたいです」とアピール。日向寺は「岩波ホールの54年の歴史を、映画とともに味わっていただけたら」と力を込めた。

「安魂」は東京・岩波ホールほか全国で順次公開。

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(c)2021「安魂」製作委員会

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