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本作は、東京で生きる主人公“僕”が経験する“沼のような5年間”を切り取った青春譚。北村が僕を演じ、明大前で開かれた飲み会で僕に一目惚れされる“彼女”に黒島結菜、僕の会社の同期でのちに親友となる尚人に井上が扮した。
原作小説を発売直後に手に取ったという松本は「“僕”の思いや言葉1つひとつが刺さりまくって、これを映画にしたい!という思いが込み上げてきました」と出会いを回想する。カツセは「人生で初めて書いた小説が映画化されることに本当に驚きましたし、それ以上にうれしかった」と喜びながらも、「実感がずっと湧いていないまま今に至っているんです。“ドッキリ大成功”というプラカードを出されるんじゃないか」と警戒した。
北村は「カツセさんに人生をのぞかれていたのでは?というくらい、自分の過去の思い出に寄り添っているんです。“僕”も僕自身に近いところがある」と原作に触れた際の驚きを伝える。演じるにあたっては芝居をせず体感したものをそのまま言葉にしたいと考えていたそうで、そんな北村の演技について松本は「これはお芝居と本当のどっちなんだろう?とわからなくなる瞬間がたくさんありました」と語った。井上はバッティングセンターでのシーンのために1カ月練習を重ねていたと暴露されて「全然打てなかったので、どうしよう……と思って。尚人は弱いところを見られたくないという欲が強い男なんです。彼なりのかっこつけ方を見ていただけたら」と照れ笑いを浮かべる。
続いて北村は、舞台となった場所へ通っていた時期を振り返って「悶々として生きていた頃、自分を許してくれる場所だった」とつぶやき、「サブカルに生きてやると思っていた当時は、前髪ぱっつんのテクノカット。学校に対するアンチテーゼだったけど規定にはぴったりハマッていたから、先生には『みんな北村を見習え』言われていたんです」と明かす。その言葉に、カツセは「本当にこの役をお願いしてよかったなあ」とうれしそうにほほえんだ。
「明け方の若者たち」は12月31日より全国ロードショー。
※「明け方の若者たち」はR15+指定作品
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原作:カツセマサヒコ(幻冬舎文庫)