マンガ家・
マーベル・スタジオの新作「エターナルズ」は、7000年もの間、人類を見守ってきた10人の守護者“エターナルズ”の物語。「ノマドランド」の
エターナルズ役のキャスト全員が、それぞれのキャラクターの監修を担当したイラスト。ジャオのファンだというヤマザキは「彼女がマーベルのスーパーヒーローものを撮影すると知った時は驚きました。ジャオ監督へのリスペクトも含め、イラストでコラボの企画をいただいた時は迷わず引き受けさせていただきましたが、わたしの描いたキャラクターをキャストの方たちそれぞれに直接確認したと知った時は更に驚きました」と述べる。
またヤマザキは「一番意識したのは役者さんそれぞれの魅力をどう引き出すかという点でした」「特に10人の戦士たちの中でも母性的かつ人類の守り神的存在であるエイジャクは、ハリウッドで活躍する前から好きだったサルマ・ハイエックさんが演じられているということで、10人の中で一番最初に作画をしました」と明かした。
「エターナルズ」は全国で公開中。
ヤマザキマリ コメント
今年アカデミー賞を受賞したクロエ・ジャオ監督の「ノマドランド」は人間の価値観の差異や地球で生きることを感じさせる衝撃的作品でしたが、彼女がマーベルのスーパーヒーローものを撮影すると知った時は驚きました。ジャオ監督へのリスペクトも含め、イラストでコラボの企画をいただいた時は迷わず引き受けさせていただきましたが、わたしの描いたキャラクターをキャストの方たちそれぞれに直接確認したと知った時は更に驚きました。
クロエ・ジャオ監督の魅力は、マジックアワーと言われる日の出、または日の入り直前の自然光と地球の惑星らしさが感受できる広大な景色ですが、そんな彼女らしい演出とこの作品におけるコンセプトとのマッチングが見事で実直に感動しました。
7千年以上人類を守り続けてきた不死の宇宙種族である戦士たちには古代の神や抒情詩などに関連する名前がついています。超絶的なエネルギーを秘めている彼らですが、いざ描き始めてみて一番意識したのは役者さんそれぞれの魅力をどう引き出すかという点でした。
エターナルズはスーパーヒーローものとしては始めてLGBT的な要素を持った戦士たちが混ざっているという点に時代のあり方を感じさせられますが、宇宙種族である彼らのそれぞれの地球での馴染みかたも魅力的。ボリウッドのスターとして活躍するキンゴや、博物館のキュレーターであるセルシなど、10人の性質や行動の多元性もこの作品の大きな魅力になっていると思います。
特に10人の戦士たちの中でも母性的かつ人類の守り神的存在であるエイジャクは、ハリウッドで活躍する前から好きだったサルマ・ハイエックさんが演じられているということで、10人の中で一番最初に作画をしました。そんなエイジャクとは対照的に、人類に失望し、他のメンバーと混じらずアマゾンの奥地に暮らしているドルイグもわたしの興味をそそる存在です。
それぞれ異なる特性を持ち、異なる生き方をしている存在が、地球を守るという意識を共有しともに行動をする、その姿勢は今という時代を生きる我々人類が最も参考にするべきことなのかもしれません。エターナルズはまさにそんな自覚を強く覚醒させてくれる作品だと思います。
※動画は現在非公開です。
tAk @mifu75
ヤマザキマリ「エターナルズ」のイラストを描き下ろし、キャストがキャラクター監修(コメントあり) https://t.co/Dvku2D7xiE