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関西のインディペンデント映画界を中心に活動してきた大江。「ドライブ・マイ・カー」では脚本に加え、監督補として現場にも参加した。ほかにもテレビ東京とNetflixが組んだドラマ「恋のツキ」で脚本、WOWOWオリジナルドラマ「キン肉マン THE LOST LEGEND」で構成、ディズニープラスの新ドラマ「ガンニバル」で脚本を手がけるなど活躍の場を広げている。
特集では2009年の監督デビュー作「
濱口は「どの作品からも、一筋縄ではいかない物語の端々から俳優たちの『演じる喜び』が溢れ出る。観ることを迷っている人にはまず『適切な距離』を勧めたい。大江崇允の才能に、今こそ驚くべきだ」と推薦のコメントを寄せている。
「大江崇允、映画の術 カンヌ2021受賞記念凱旋上映」は兵庫・元町映画館、京都・出町座でも順次開催。
大江崇允、映画の術(すべ)カンヌ2021受賞記念凱旋上映
2021年11月13日(土)~19日(金) 大阪府 シネ・ヌーヴォほか
<上映作品>
「美しい術(すべ)」
「適切な距離」
「かくれんぼ」
※13日(土)、14日(日)にはトークイベントを予定
濱口竜介 コメント
「ドライブ・マイ・カー」で脚本を共同担当した大江崇允さんは、「僕はお守りみたいなもんです」と微笑みつつ、その場にいる。そんな人だった。実際「ドライブ・マイ・カー」撮影時にはよいことが沢山起こったが、それは大江さんのご加護によるものかもしれない(その精霊的なありようは、「かくれんぼ」の冒頭に当人がカチンコを持って現れる際に確認できる)。自身の監督する撮影現場でも大江さんはそうなのだろうか。どの作品からも、一筋縄ではいかない物語の端々から俳優たちの「演じる喜び」が溢れ出る。観ることを迷っている人にはまず「適切な距離」を勧めたい。大江崇允の才能に、今こそ驚くべきだ。
大江崇允 コメント
「美しい術(すべ)」について
映画を撮ること自体初めてで、「映画を撮るって何だろう」と考えながら撮っていたように思います。カット割すら理解が追いつかず違和感でした。とにかくカメラを俳優の前に置き続けることだけをやりました。本当に手探りで、撮ることを通して映画を知ったように思います。
「適切な距離」について
前作で色々な方に物語が薄いと意見を頂いたので、今回は「物語って何だろう」ということを考えて映画にしてみました。多分この作品が今の自分の名刺になっているんだと思います。
「かくれんぼ」について
CO2のワークショップで作りました。24時間の出来事を37分のワンカットで撮ることで、参加者に映画作りを体験して頂こうと思ったのですが、結果として僕自身の勉強になってしまいました。俳優とスタッフが全員で役職を超えて作り上げることの幸せを感じました。
ルートヴィヒ白鳥王 @lohengrin_lud
「ドライブ・マイ・カー」共同脚本の大江崇允、監督作の特集上映が京阪神で開催(コメントあり)
#大江崇允
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