第13回TAMA映画賞の最優秀作品賞は「ドライブ・マイ・カー」「あのこは貴族」

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第13回TAMA映画賞の受賞作品および受賞者が発表された。

「ドライブ・マイ・カー」 (c)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

「ドライブ・マイ・カー」 (c)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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「あのこは貴族」 (c)山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会

「あのこは貴族」 (c)山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会[拡大]

前年10月から当年9月に一般劇場で公開された作品および監督、キャスト、スタッフを対象に、ボランティアの実行委員が選考を行うTAMA映画賞。最優秀作品賞は濱口竜介の「ドライブ・マイ・カー」、岨手由貴子の「あのこは貴族」が受賞した。

「花束みたいな恋をした」の菅田将暉。(c)2021『花束みたいな恋をした』製作委員会

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「花束みたいな恋をした」の有村架純。(c)2021『花束みたいな恋をした』製作委員会

「花束みたいな恋をした」の有村架純。(c)2021『花束みたいな恋をした』製作委員会[拡大]

最優秀男優賞に輝いたのは「すばらしき世界」「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」「竜とそばかすの姫」の役所広司と、「花束みたいな恋をした」「キャラクター」「キネマの神様」「浅田家!」に出演した菅田将暉。最優秀女優賞は「茜色に焼かれる」「明日の食卓」「ヤクザと家族 The Family」「心の傷を癒すということ《劇場版》」の尾野真千子、「花束みたいな恋をした」「映画 太陽の子」「るろうに剣心 最終章 The Beginning」などの有村架純に贈られる。

「サマーフィルムにのって」の金子大地。(c)2021「サマーフィルムにのって」製作委員会

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「サマーフィルムにのって」の伊藤万理華。(c)2021「サマーフィルムにのって」製作委員会

「サマーフィルムにのって」の伊藤万理華。(c)2021「サマーフィルムにのって」製作委員会[拡大]

最優秀新進男優賞は「のさりの島」「佐々木、イン、マイマイン」「空白」「くれなずめ」「明日の食卓」の藤原季節、「サマーフィルムにのって」「猿楽町で会いましょう」「先生、私の隣に座っていただけませんか?」ほかの金子大地が受賞。「ドライブ・マイ・カー」「椿の庭」「おらおらでひとりいぐも」「アイヌモシリ」の三浦透子、「サマーフィルムにのって」「息をするように」の伊藤万理華が最優秀新進女優賞を獲得した。

「いとみち」 (c)2021「いとみち」製作委員会

「いとみち」 (c)2021「いとみち」製作委員会[拡大]

そして最優秀新進監督賞は「海辺の彼女たち」の藤元明緒と、「サマーフィルムにのって」「青葉家のテーブル」の松本壮史の手に。映画ファンを魅了した事象が対象となる特別賞には、「花束みたいな恋をした」の監督・土井裕泰と脚本家・坂元裕二およびスタッフ・キャスト一同、「いとみち」の監督・横浜聡子およびスタッフ・キャスト一同が選ばれた。

第13回TAMA映画賞の授賞式は11月21日に東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールで開催。チケットは前売り券のみで、10月31日にPassMarketにて発売される予定だ。

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第13回TAMA映画賞 受賞結果

最優秀作品賞

ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介およびスタッフ・キャスト一同)
あのこは貴族」(岨手由貴子およびスタッフ・キャスト一同)

特別賞

土井裕泰坂元裕二およびスタッフ・キャスト一同「花束みたいな恋をした
横浜聡子およびスタッフ・キャスト一同「いとみち

最優秀男優賞

役所広司すばらしき世界」「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」「竜とそばかすの姫
菅田将暉「花束みたいな恋をした」「キャラクター」「キネマの神様」「浅田家!

最優秀女優賞

尾野真千子茜色に焼かれる」「明日の食卓」「ヤクザと家族 The Family」「心の傷を癒すということ《劇場版》
有村架純「花束みたいな恋をした」「映画 太陽の子」「るろうに剣心 最終章 The Beginning」ほか

最優秀新進監督賞

藤元明緒海辺の彼女たち
松本壮史サマーフィルムにのって」「青葉家のテーブル

最優秀新進男優賞

藤原季節のさりの島」「佐々木、イン、マイマイン」「空白」「くれなずめ」「明日の食卓」
金子大地「サマーフィルムにのって」「猿楽町で会いましょう」「先生、私の隣に座っていただけませんか?」ほか

最優秀新進女優賞

三浦透子「ドライブ・マイ・カー」「椿の庭」「おらおらでひとりいぐも」「アイヌモシリ
伊藤万理華「サマーフィルムにのって」「息をするように

各賞受賞理由(要約版)

最優秀作品賞

「ドライブ・マイ・カー」

多言語の交錯する舞台劇とさまざまな人物の物語が幾重にも重なり、新しい感性の映画が誕生した。喪失感を抱える人々の再生への道程に涙を禁じ得ない。

「あのこは貴族」

違う階層(セカイ)を生きる二人の女性が自らの手で人生を切り拓いていくさまを丁寧に描き、生きづらさを抱える人々の心を解放へと導いた。

特別賞

「花束みたいな恋をした」

20代という時季にある恋愛・生活・心の移ろいを、脚本・演出・演者が一体となって緻密に描きだし、誰しも「語りたくなる」ほどの感動を残した。

「いとみち」

ヒロイン・いとが津軽弁訛りや三味線演奏に自分の道を見い出し、周囲の応援に支えられ爽やかに力強く歩みだす姿が、観客の琴線に触れた。

最優秀男優賞

役所広司

「すばらしき世界」において、主人公の美しさ、暗さと人生の深遠を愛らしさを覗かせつつ描き、観客に切なさ、虚しさを掻き立てた。

菅田将暉

時代・地域・作風の異なる幅広いジャンルの作品に出演し、日常も虚構も自在に着こなして魅せる個性は、唯一無二の輝きを放っていた。

最優秀女優賞

尾野真千子

「茜色に焼かれる」において、理不尽な現実に対して戦い続ける母親が全身全霊を投じて生き抜くさまを、鮮烈にスクリーンへ焼きつけた。

有村架純

「花束みたいな恋をした」での、役柄への深い洞察に基づいた体温を感じさせるほど細やかな演技は、観客を物語に惹きこむ大きな原動力となった。

最優秀新進監督賞

藤元明緒

不法労働を強いられる彼女らの視点に立って高い倫理観と問題意識によって作品が創作され、国際問題に真正面から挑む姿勢が素晴らしい。

松本壮史

「サマーフィルムにのって」において、魅力的なキャラクターとスピード感のある展開で映画の可能性と楽しさを再確認させてくれた。

最優秀新進男優賞

藤原季節

「のさりの島」において、生来の優しさを滲ませる青年を繊細に表現し、単純に良し悪しを決められない人物像を魅力的に創り上げた。

金子大地

ストレートに熱く演じる一方、言葉では表しきれない心の機微を体現した。その表現力は作品を魅力的にし、末永く俳優として愛されていくことを確信させる。

最優秀新進女優賞

三浦透子

「ドライブ・マイ・カー」において、人の心を柔らかく受け止めるドライバーを感情を抑えた演技で体現し、発する言葉一つ一つが観客の心のなかで反響した。

伊藤万理華

「サマーフィルムにのって」において、多彩な表情、全身の躍動で観客を魅了した。我武者羅に役に入り込む情熱で、今後の表現が楽しみでならない。

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