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燃え殻の同名小説を映画化した本作は、森山演じる主人公・佐藤が、二度と戻らない“あの頃”を思い出していく物語。1995年に文通で佐藤と出会うかおりに伊藤が扮した。
劇中で21歳から46歳までを見事に演じ分けた森山は「僕の実年齢は37歳ですが、ビジュアルに関しては、本当にあの手この手を使って。こんなに顔のケアをしたのは初めてでした」と言って会場の笑いを誘う。そして「容姿の変容も見どころの1つですが、佐藤がどういう場所、環境に出会って、人間関係が複雑に、多様になっていくかの様子を観てほしい。そこから“大人とは何か”を観た人には考えてもらいたいですね」と伝えた。
原作ファンの間では、キャスト発表前から誰がかおりを演じるのか話題に。伊藤は「ずっとそわそわしていました。みんなの中にもかおりのようなそれぞれの存在がきっといると思いますので、そのような存在を目指して演じました」と述懐した。また森山と伊藤は本作で初共演。森山は「初めて人を好きになった感情を手繰り寄せて演じなければいけなかったので、最初の頃は緊張していましたが、その近付いていく過程が楽しくて、とてもぜいたくな時間でした。まるで2人でドライブをしているような感覚でした」と振り返る。
最後の挨拶では、伊藤から「主人公世代ドンピシャの人はもちろん、私のように少し世代がずれていても、同じように楽しめる。撮影も美術も衣装もメイクもいい、トータルでとても美しい物語になっていますので、皆さんの感想が楽しみです」とメッセージが。森山は「1995年から2020年を駆け抜ける映画になっていて、その中でもコミュニケーションツールの変容が目覚ましいです。文通に始まり、ポケベル、最終的にはSNS。そして、コロナ禍までも描いている。そこには『出会いたい』『つながりたい』と思う気持ちがあり、これは昔から変わらないもの。その根源のエネルギーみたいなものが観られる作品です」と語りかけた。
「ボクたちはみんな大人になれなかった」は11月5日よりNetflixで全世界に配信。同日からシネマート新宿、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほかでも公開される。
映画ナタリー @eiga_natalie
森山未來、伊藤沙莉との初共演を回想「まるで2人でドライブをしている感覚」
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