14世紀フランスで実際に執行され、今なお歴史家たちの間で物議を醸す“決闘裁判”を描いた本作。暴行を告発する被害者マルグリット、彼女の夫ジャン・ド・カルージュ、ジャンの旧友で無実を訴える容疑者ジャック・ル・グリという3人の視点から映し出す。
ポスタービジュアルは、毅然とした立ち姿が印象的なマルグリットを中心に、暗雲立ち込める背景が決闘裁判の行く末を案じさせる仕上がりとなっている。
カマーはドラマ「キリング・イヴ/Killing Eve」で第71回エミー賞主演女優賞(ドラマ部門)などを受賞し、「フリー・ガイ」のヒロイン役でさらに存在感を示した。本作で演じたマルグリットは、夫の旧友に乱暴されたと訴えるが、真実の行方は夫と被告による生死を懸けた“決闘裁判”に委ねられ、夫が負ければ自分も偽証の罪で火あぶりの刑を受けるという役柄だ。史実では男性側の視点でしか記録や資料が残されておらず、脚本を手がけたデイモンとアフレックは女性の脚本家も必要だと考え、「ある女流作家の罪と罰」のニコール・ホロフセナーをチームに加えた。カマーは「この3人の脚本家に会議に招待され、どうしたいのか、どう感じるかと意見を聞かれ、それをとても大事にしてもらった」と感謝する。
「この映画がうまくいくもいかないも、すべてジョディの演技に懸かっていた。まずカルージュの視点の中にいる彼女を演じる。そして今度はル・グリの視点の中にいる彼女を演じる。最後に全体を理解しながらマルグリット自身を演じる。針の穴を通すような演技の力!」とアフレックをうならせたカマー。作品は黒澤明の「羅生門」のような3幕構成となっており、カマーは「ときには頭が少しクラクラにもなりましたよ。3つの異なる視点を、すべて同じ日に撮影することもありましたから!」と集中力を要する現場だったことを振り返った。
「最後の決闘裁判」は10月15日に全国で公開。
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「最後の決闘裁判」ポスター到着、ジョディ・カマーの精密な演技力を共演者が絶賛(コメントあり)
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