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本作は三秋縋の同名小説を原案にしたラブストーリー。極度の潔癖症により誰とも人間関係を築けない青年・高坂賢吾と、寄生虫が好きな視線恐怖症の女子高生・佐薙ひじりの恋を紡ぐ。林が賢吾、小松がひじりを演じた。
心理描写や虫のイメージなどにVFXが多用された本作。林は映画の感想を「現場ではどういう仕上がりになるのかわからない部分がたくさんあったんですが、完成作を観て柿本さんの抜群のセンスに感動しました」と吐露し、小松も「見入ってしまう美しさがスクリーンの中に広がっていました」と同意する。さらに小松は「高坂は潔癖症、ひじりは視線恐怖症。見えないものとの苦しみを抱えている人たち。1人ひとりの繊細な気持ちが表現されていて、それがCGによって観客の方々も体感できると思います」と続けた。
撮影に入る前は小松に対してクールなイメージを抱いていたという林。その印象に変化があったことに触れ「すごく接しやすくて、とにかく周りに愛される方。スタッフともずっと談笑されていて、ちょっと遠くから観ると、どの人が菜奈ちゃんかわからなくなるぐらい」と振り返る。また「お芝居のに関してもなんの遠慮もなく、いろんな相談をしながら関係性を作ることができたと思います。とても心強かった」と信頼感を明かす。
一方の小松は林にあだ名を付けて、距離を縮めようとしたそう。そこで小松が考えたのが「ケント・デリカット」というあだ名だった。このネーミングセンスに林も「もう別人」と思っていたそうだが、呼ばれているうちに徐々にくせに。林曰く実際に小学生のときに呼ばれていたそうで、小松も「距離の縮め方が小学生男子みたいになっちゃった」と笑う。さらに「遣都さんはお芝居に対するアプローチや姿勢がすごく真面目。自分が戸惑ったときに相談すると、その悩みも遣都さんが家に持ち帰って次のときに『僕はこう思う』と伝えてくれる。とても優しくて、救われることばかりの現場でした」と話した。
これまでCMやミュージックビデオを中心に手がけてきた映像ディレクターである柿本は「同じ映像でも映画は使う筋肉がぜんぜん違う。陸上競技に例えると、100mとマラソンぐらい違う。初日に違うものと気付いて面食らって……。2人に『マラソンの走り方教えてください』という気持ちでした」と回想。また最後に「物語は普通、人が人と出会ったり事件があったりして変化していく。この映画の2人は虫の仕業によって、事件や接触とは別のところで心が動いてしまう。だから観ていても最初は本心が見えてこない。でも見えてるものと水面下に流れてるものをちょっと意識していただけると、実はすごく2人の気持ちの変化が現れていると思います」と述べ、イベントを締めくくった。
「恋する寄生虫」は11月12日より全国ロードショー。
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