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本作は前作「孤狼の血」から3年後を舞台に、警察権力で裏社会を取り仕切る日岡のその後を描いたバイオレンスエンタテインメント。一匹狼の刑事・日岡役を続投した松坂は、続編始動の知らせを聞いたときのことを「続編をやるってことは、僕が前作で役所広司さん演じる大上がやっていた立ち位置をやるってことか?と思ったらどんどん緊張感というか、不安が高まってきて……」と笑いながら回想する。「日岡の中でいったい何があって、どういう思いで3年間を過ごしてきたのかをいろいろ考えながらも、最終的に自分の中で日岡のイメージは『狼に育てられた犬』みたいな感じで行こうと」「心強いキャスト・スタッフの人たちと一緒に前作を超えていくんだ、と思いました」と語った。
最凶の悪として日岡の前に立ちはだかるヤクザ・上林役の鈴木亮平は、どのように役作りをしようかと考えていた矢先に緊急事態宣言が出たという。半年間上林と向き合い、「周りは全員外道で、自分だけが唯一真面目に生きているんだと考えている人間像ができあがった。これなら自分も上林としてしっかり生きられるし、迷いがないところに戦慄してもらえるんじゃないかなと感じました」と述懐した。
日岡と親密な関係にある真緒役の西野は、弟・チンタ役の村上虹郎について「過去に一度別の作品でお会いしたことはあったんですけど、姉弟役っていう近い感じで演じるのは初めてでした。『姉ちゃん』とずっと呼んでくれて、姉弟の距離感というか空気感を作ってくれていましたね」とコメント。日岡の相棒・瀬島を演じた中村は松坂の演技を「どんな役でもすごく自然体に入っていく。本人は相当考え抜いてやっているんだろうけど、はたから見ると非常に自然体で素直にそこに溶け込んでいるように見える」とたたえ、白石に関しても「非常にチャーミングで役者への気遣いもあり、素晴らしい監督だと思いました」と述べた。
「白石組は現場の雰囲気はとてもいい」と話したのは、前作に引き続き元ヤクザ吉田役で出演した音尾。「前作は『役所広司さんのすごい映画を撮っている!』という雰囲気がありましたが、今回はそれとはまた違う、『皆の力を合わせて前作を超えてやろう!』という意気込みを感じる現場だったんじゃないかと思います」とも回想した。
またダンサーとして活躍する小栗が「緊張しっぱなしだったんですけど、衣裳合わせのときに監督から『本当にすごい俳優さんばかりだけど、思いっきりやっちゃってください』と言われて。やりすぎくらいで向かっていこうと、撮影に臨んでいました」と振り返ると、白石は「ダンサーのバネがあって、それが芝居にいい感じに出てくるのがよかったです。お願いして本当によかったなと思います」と応えた。
続けて白石は好きなシーンとして日岡と上林が初めて出会う場面を挙げ、「最初のテストから間に入れないような緊張感があって、変に僕が手を掛けるよりはこのまま撮ったほうがいい緊張感が出せるなと思った」とコメント。それを聞いた松坂は「出会いのシーンはこの作品においての肝。セリフ自体は多くないのにとても会話したような気持ちになった」、鈴木は「広島入りしてからそのシーンまでは、普段でも話してなかった。それくらい緊張感があった」と思い入れたっぷりに語った。
「孤狼の血 LEVEL2」は全国公開中。
※「孤狼の血 LEVEL2」はR15+指定作品
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松坂桃李と鈴木亮平、「孤狼の血」肝となる邂逅シーンの緊張感を回想
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