「
村上春樹による同名短編小説を
映画監督の
またミュージシャンの
「ドライブ・マイ・カー」は8月20日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。なお本作は第74回カンヌ国際映画祭にてコンペティション部門の脚本賞を受賞したほか、独立賞に当たる国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞に輝いた。
隈研吾(建築家 / 東京大学特別教授・名誉教授)コメント
逃げずに、向き合わなくてはいけないというメッセージが、
赤いサーブの美しいエンジン音と共に、今でも僕の車の中に響き続けている。
岩松了(劇作家 / 演出家)コメント
人はなぜ物語を求めるのかを問う
その動機が知りたきゃ走る車に乗ってみろと言われてるような
そんな素敵な「ドライブ・マイ・カー」!!
黒沢清(映画監督)コメント
サーブの切り立ったフロント・ウィンドウが、身悶えしながら次々とトンネルに吸い込まれていく。
それは西島秀俊のたどる過酷な運命そのものだ。
こんな自動車映画いまだかつて見たことがない。
ポン・ジュノ(映画監督)コメント
濱口竜介監督は、最近の日本やアジアにおいて、非常に稀有な監督だ。
執拗に、粘り強く、決して焦ることなく、着実に自身が伝えようとするところに辿り着く。
どれだけ時間がかかったとしても。そんな怪物のような強靭さを備えている。
「寝ても覚めても」の時から既に巨匠の領域に入っていたが、その巨匠の領域を証明した映画が「ドライブ・マイ・カー」だ。
前川知大(劇作家 / 演出家)コメント
濱口監督の映画は、迫力がある。
慌てず急がず、丁寧に、紡ぐように語るのに、妙な迫力がある。それが三時間続く。
いつの間にか、他者という謎と、自分という謎についての気付きが、心の深いところに芽生えていた。
反芻しがいのある、すごい映画だ。
藤田貴大(演劇作家)コメント
見立てられたイメージによって、疾走と失速を同時に見た。初めての体験だった。
わたしたちは飛ぶこともできるが、思考のなかで立ち止まることもできる。
そして、それらはすべて音の残像と余韻に含まれるものだった。
浦雅春(ロシア文学者)コメント
傷ついたふたつの魂の浄化と再生の物語。「生き残った者は、死んだ者のことを考えつづける……ぼくや君はそうやって生きて行かなくてはいけない」。終幕近くに置かれた主人公のことばが胸に迫る。
全編をとおして木魂しているのは、チェーホフの芝居「ワーニャ伯父さん」だ。「あたしたちは苦しみました、泣きました、つらかった」、そんなソーニャの台詞がリフレーンのように観る者の心のひだに波紋を広げてゆく。静かに、しかし深く……。これは映画史上にも刮目すべきチェーホフ劇として記憶されるだろう。
坂本美雨(ミュージシャン)コメント
静けさの果てに
人の本当の心が溢れ出す瞬間は
時が止まったように美しく、
思わず、息を止めていた。
瀬戸康史(俳優)コメント
男性と女性。同じ人間なのに生き物としてこんなにも違うのですね。
そして、そこに「演技」というエッセンスが入ることで、登場人物たちの本心はどこ?と惑わされる。
そこが観ていて可笑しい。濱口組で過ごした時間を懐かしく思いました。
遠野遥(作家)コメント
死者の言葉が現在を生きる登場人物たちの物語と交錯し、作品に奥行きを与えている。
夏目知幸(ミュージシャン)コメント
喋るほどに空っぽな入れ物になる大人たち。
車や子供やオバケたちが、まったくけしからん!と彼らの周りを駆ける。
映画ナタリー @eiga_natalie
黒沢清、ポン・ジュノ、坂本美雨、瀬戸康史らが「ドライブ・マイ・カー」にコメント
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