「アウシュヴィッツ・レポート」俳優もトラウマになった処刑シーンとは
2021年7月8日 12:00
2 映画ナタリー編集部
「アウシュヴィッツ・レポート」のメイキング映像が、YouTubeで公開された。
実話をもとにした本作では、1944年にナチス・ドイツのアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を脱走した男たちの姿が描かれる。過酷な収容所の実態を外部に伝えるため脱走したスロバキア人のアルフレートとヴァルターを、「オフィーリア 奪われた王国」のノエル・ツツォルと新人のペテル・オンドレイチカが演じた。
このたび公開されたのは、収容所で遺体の記録係をしているアルフレートが、脱走に失敗し見せしめのために首をくくられた仲間に、自身を重ねるシーンのメイキング。監督と脚本を手がけたペテル・べブヤクは「アルフレートが処刑されて、収容所の入り口の門に吊るされているのを見るとき、言葉は不要です。そして時には、演技やその後の展開が、どんな言葉よりもはるかに強力で感情を掻き立てることもあるのです」と明かし、「ノエルはまさにこのシーンのことをよく口にしていて、撮影中に彼は感情の発作に襲われたかのように泣き崩れました」と振り返る。
さらにベブヤクは、同シーンについて「実際に収容所で暮らし、自分たちが刻々と殺されるという事実と背中合わせに生活していた人々にとって、これは常にある恐怖でした」「脱走がうまくいかなかったら起こり得たことへの恐怖でもあります」と述べた。
「アウシュヴィッツ・レポート」は7月30日より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。
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