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越谷オサムの同名小説を実写化した本作は、津軽三味線が得意な青森の高校生・相馬いとを主人公とした青春音楽ドラマ。強い津軽弁にコンプレックスを持ついとが、メイドカフェでアルバイトを始めたことをきっかけに成長していくさまが描かれる。
9カ月間に及ぶ猛練習の末、津軽三味線の演奏シーンに臨んだ駒井。「すっごく難しくて、途中、もうやめてやろう!と思ったときもあったんですけど(笑)」と振り返るが、MCが「駒井蓮さんの三味線素晴らしかったですよね?」と呼びかけると、会場からは拍手喝采が飛ぶ。いとの父親で民俗学者の耕一を演じた豊川は「駒井さんは感性が本当に素晴らしく、毎シーン驚かされてたくさん刺激をもらいました」と絶賛。さらに、いとと祖母のハツヱが2人で三味線を弾くシーンに触れ「僕は庭のほうでリハーサルの音を聞いていたんですが、家の中から三味線の熱量がガンガン響いてくる。スタッフも一言もしゃべらず、2人を見守る独特な雰囲気。改めて音楽の力と迫力、三味線の音色の強さに驚かされました」と続けた。
撮影はオール青森ロケ。駒井、古坂、ジョナゴールド、横浜の4人は青森県出身だ。いとの先輩メイド・智美役の横田は、駒井の両親が差し入れてくれたりんごジュースのおいしさを熱弁。「近くのスーパーで大量に買って、ホテルから自分の家に送りました」と笑って振り返る。いとが働く津軽メイド珈琲店の店長・工藤を演じた中島は、駒井から「地元・青森での絵に描いたようなエピソード」を聞いたそうで「りんごをかじりながら、田んぼを自転車で走ってたらしいです」と勝手に打ち明け、笑いを誘った。
長編映画初出演となったジョナゴールドは「私たちが歌とダンスで発信している青森の魅力を、映画を通して伝えられると思ったらすごくうれしくて。同じ事務所の後輩グループや、りんご娘としても出演してるのでぜひ注目してください。本当に緊張はしましたけど、温かい現場で楽しかった!」と語った。
この日出席が叶わなかった先輩メイド・幸子役の
いととハツヱは津軽弁ネイティブだが、東京出身の耕一は家族の中で唯一津軽弁をしゃべれない人物。豊川は「最初のシナリオでは耕一も津軽弁でしゃべってたんです。僕としてはちょっとチャレンジしたい気持ちもありました」と振り返るが、駒井は「あれ、お父さん訛ってる!」と豊川が完璧な津軽弁を披露しているシーンがあることを指摘。津軽メイド珈琲店のオーナー成田役の古坂も「青森にも津軽弁は聞き取れるけど、しゃべれない人がいっぱいいる。そういう人は、たまに言葉が引っ張られる。豊川さんの津軽弁には、その感じがすごく出てました」と称賛した。また「けっぱれ」という津軽弁のセリフに触れ「“がんばれ”の意味なんですけど、単純ながんばれとは違う。体の内から、魂からの“がんばれ”」とジャスチャー混じりに「けっぱれ」の独特なニュアンスを表現した。
最後に、駒井はほかの登壇陣1人ひとりに向けて感謝の言葉を紡ぎつつ「青森の映画ではありますが、どの故郷にも通じるものが映ってると思います。これからも映画を広められるようにがんばっていきます」と意気込む。また横浜が「俳優の皆さんが素晴らしくて、俳優に支えてもらって作ったと言っても過言ではないです。気に入っていただけたら、ぜひ近くの人に『いとみち、面白いよ』と言葉で伝えていただけるとうれしいです」と述べ、イベントを締めくくった。
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