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オール韓国ロケが行われた本作は、それぞれ心に傷を持つ日本人と韓国人の家族がソウルで出会い、旅路をともにするさまを描いたロードムービー。妻を病気で亡くし、一人息子を連れて韓国へ渡る主人公・青木剛を演じた池松は「とても大胆で、ユニークで、温かい映画ができました」と伝えた。
兄弟役で出演した池松とオダギリは、初めて本格的な共演を果たした。兄役のオダギリは「作品に対する誠意が感じられる。貴重な俳優で、日本映画を引っ張っていく逸材だと思います」と池松を絶賛。池松も「現場でピンチが訪れるたびにオダギリさんが助けてくださって。もう本当に“天使”でした」と作品タイトルに絡めてオダギリをたたえる。また息子役の佐藤が「池松さんは自分の撮影が終わったあとも遅くまで待っていてくれたり、オダギリさんはたくさん一緒に話してくれたりしました。2人ともすごく優しい人でした!」と感謝すると、池松は「たくさんおごりましたし、たくさん恋の相談にも乗ったので。当然の結果かなと思います」と冗談交じりに淡々と応えた。
舞台挨拶には剛たちが出会う韓国人家族のキャスト、
作品タイトルにちなんだ「自身にとっての天使とは?」という質問も。池松は「この映画を形にしてくれた石井監督、映画に愛情を注いでくれたヒソさん、毎日笑い合ってくれたミンジェさん、バランスを見ながらさりげなくバックアップしてくれたオダギリさん、みんなの愛されキャラである凌。それから今日はいないですけど(共演者の)キム・イェウンさん。隔たりを超えて僕たちを受け入れてくれた韓国の方々も、みんな天使でした」と1人ひとりの名前を挙げていく。
オダギリは、劇中に登場する少々風変わりな“天使”について「天使ってある意味奇跡。一生に一度起こるかわからない奇跡がヘンテコだからと言って、否定するものではないし、むしろ愛すべきものじゃないかと思う。このヘンテコな奇跡を、最高の奇跡だと感じました」と自身の考えを口にする。石井はスクリーンに映し出される韓国人キャストたちの顔を見ながら「なんてピュアなのか。彼らのような人たちと映画を作れたことで、映画という不確かなものを真摯に信じられ、あまりこういう言葉は使いたくないけど“奇跡”だと思いました」と本作での出会いに深く感謝した。
「アジアの天使」は7月2日よりテアトル新宿ほか全国でロードショー。
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