2015年に公開された「バケモノの子」は、孤独に生きていた9歳の少年・蓮がバケモノの熊徹と出会って九太と名乗るようになり、本物の親子のような絆で結ばれていくさまを描いた物語。細田が所属するスタジオ地図が制作したアニメ版では蓮(九太)の声を宮崎あおいと染谷将太が2人1役で担当し、熊徹を役所広司が演じた。また、バケモノ界・渋天街の次期宗師の座を熊徹と争う猪王山に山路和弘が声を当てている。
ミュージカル版では多種多彩なバケモノや祝祭感あふれる異世界、迫力の戦闘シーンを表現するため、特殊メイクやパペット、アクション、マジック、映像などあらゆる手法が駆使される。脚本と歌詞を担当するのは、映画「アナと雪の女王」の訳詞やオリジナルミュージカル「手紙」「生きる」のシナリオで知られる
細田は「どのような作品になるか私も楽しみにしております。ぜひ多くの皆様にご覧いただけますと幸いです」とコメント。青木は「生きとし生けるもの、死ぬのが宿命であるならば、『人生は生きるに値する』と思える瞬間とは、次世代にバトンを渡す時だと思うのです。次を育てる世代、次に育つ世代のすべての人々に、この作品が愛されることを願って、四季オリジナルミュージカル『バケモノの子』を育てていきたいと思います」と決意表明している。
なお蓮(九太)と、猪王山の息子である一郎彦、二郎丸の少年時代を演じる子役を募集。オーディションの予選と本選が、2021年8月下旬に首都圏近郊で行われる予定だ。詳細は劇団四季のオフィシャルサイトで確認を。
劇団四季オリジナルミュージカル「バケモノの子」のチケットは2022年2月に一般発売される予定。
※宮崎あおいの崎は立つ崎が正式表記
劇団四季オリジナルミュージカル「バケモノの子」
2022年4月30日(土)開幕 東京都 JR東日本四季劇場[秋]
細田守 コメント
私たちスタジオ地図のアニメーション映画作品「バケモノの子」が、劇団四季の皆さんによってミュージカル化されることになり、大変光栄に思っています。来年の春から上演されると伺い、どのような作品になるか私も楽しみにしております。ぜひ多くの皆様にご覧いただけますと幸いです。
青木豪 コメント
未曾有の危機的状況に毎日ヒリヒリとしながらも、五十代の私は「バケモノの子」という作品に巡り合えたことに奇跡を感じています。この物語には、他人が産んだ子どもを育て、そこに愛を覚え、生き物の宿命として親の世代は先に死ぬ、というテーマがあるからです。
海外で生まれたミュージカルというジャンルを劇団四季が愛をもって日本で育て、ある時期の四季作品を見て育った私が、この物語を今、世に放つ。
生きとし生けるもの、死ぬのが宿命であるならば、「人生は生きるに値する」と思える瞬間とは、次世代にバトンを渡す時だと思うのです。次を育てる世代、次に育つ世代のすべての人々に、この作品が愛されることを願って、四季オリジナルミュージカル「バケモノの子」を育てていきたいと思います。
劇団四季 代表取締役社長 吉田智誉樹 コメント
スタジオ地図作品として大ヒットを記録したというこの超大作の舞台化に挑戦できることを大変光栄に思います。本作が伝えるのは、大切な人と共に強く生きていくことの素晴らしさです。これは、創立以来四季作品に受け継がれる「人生の感動」「生きる喜び」というテーマにも通じると言えます。
今回、脚本・歌詞はこれまでも数々の四季作品にご参加頂いている高橋知伽江さん、演出は「恋におちたシェイクスピア」でご一緒した青木豪さんに再びお願いしました。その他、心強いクリエイターの方々と共に、四季の経験知を結集して創作に励んで参ります。
近年、オリジナル作品創作に力を入れている中、今回は国産ミュージカルとして最大級の長期公演に挑みます。四季の創作活動においてひとつの到達点とも言える作品になることでしょう。どうぞご期待ください。
シナリオ公募ナビ @scenarionavi
細田守が監督を務めた長編アニメ『バケモノの子』を劇団四季がミュージカル化。脚本と歌詞は高橋知伽江が担当し、演出は青木豪が担当(映画ナタリー) https://t.co/Ens3ICvoW9