渡邉が大阪芸術大学の卒業制作として監督した「ドブ川番外地」は、親友の自殺を機に引きこもりとなってしまった青年・増村辰巳と、かつては将棋棋士だった浮浪者・土川士郎の奇妙な交流を描く物語。辰巳を
「ドブ川番外地」は池袋シネマ・ロサの「新人監督特集 Vol. 7」の1本として上映される。なお渡邉は大阪芸大卒業後、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻に進学し、
黒沢清 コメント
アチャラカなようで、ふと哀愁が漂い、コテコテのようで、妙にニヒリステックな、まことに複雑で油断のならない映画だ。渡邉監督がいたって静かで誠実な人物であるだけに、これは何かのワナなのかもしれない。
大森一樹 コメント
「ドブ川番外地」は、ダンテの「神曲」になぞらえるなら、引きこもりの若者が地獄に落ち、煉獄を経て天国に至る物語だと思った。膨大な数の登場人物が異境のロケーションで繰り広げる摩訶不思議な世界は、映像戯曲といってもいい渡邉安悟ワールドの全開だ。
諏訪敦彦 コメント
映画とはカーニバルだ。そこではあらゆるヒエラルキーは取り払われ、無礼で自由な人間が力を持つ。世界から追いやられていたものたちが蘇生し、血を吐き、火を放ち、ズブ濡れになって叫び、殴りながら手を繋ぎ、笑いながら泣く。死者さえも蘇るそのあべこべの世界(=映画)。そこでなら私も生きてゆけるかもしれない、と映画館の暗闇の中で救われた孤独な魂が、また新たなカーニバルを始めるだろう。
アダム・トレル(映画プロデューサー)コメント
公開できるまでに時間がかかったけど2018年に初めて観た時に自分の年間の日本映画ベスト10に選んだ。そこから何年も経ってるけど未だにインパクトが残ってる。あんなに若い監督のデビュー作品で信じられない。かなりユニークな映画でめっちゃ面白い。
うえだ城下町映画祭 @castletownFF
黒沢清、諏訪敦彦に師事した渡邉安悟の長編デビュー作「ドブ川番外地」池袋で上映(動画あり / コメントあり) https://t.co/1R6I5O8N4C