熊本・水俣市のチッソ水俣工場による工業排水を原因とし、現在まで補償や救済を巡る問題が続く公害病の水俣病。本作は、ウィリアム・ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスが1975年に発表し、水俣病の存在を世界に知らしめた写真集「MINAMATA」をもとにした作品だ。劇中では、報道写真家としての功績を評価されながらも、心に傷を抱えたユージンが妻アイリーンとともに1971年から1974年の3年間水俣で暮らし、人々の日常や抗議運動、補償を求め活動する様子を写真に収めていく。
製作も担当したデップがユージンを演じ、
第70回ベルリン国際映画祭にて特別招待作としてワールドプレミア上映された本作。公式記者会見でデップは「W・ユージン・スミスに、昔からとても興味がありました」「水俣に関する記事を読み、知識を深めていくうちに、実際にそれが起こったという事実に衝撃を受けました」と述べ、「1人の関心を持つ者として、この歴史は語り継がれなければならないと思いました。映画の持つ力をフルに活用して、伝えたいメッセージを発信することが、私も含めて、ここにいる我々の願望でした」と語った。
ジョニー・デップによる70回ベルリン国際映画祭公式記者会見でのコメント(一部抜粋)
W・ユージン・スミスに、昔からとても興味がありました。彼がたどってきた人生や、彼が体験したこと、そして、何を犠牲にして、あのような瞬間を写真に捉えることができたのかなどを知りました。
そして、水俣に関する記事を読み、知識を深めていくうちに、実際にそれが起こったという事実に衝撃を受けました。しかも、その影響は解決されたわけではなく、未だに続いているということは、それ以上に衝撃的なことです。1人の関心を持つ者として、この歴史は語り継がれなければならないと思いました。映画の持つ力をフルに活用して、伝えたいメッセージを発信することが、私も含めて、ここにいる我々の願望でした。
我々は皆、ただの一片のホコリで小さな力なのです。もし私たちが窮地に立たされたとき、誰かが率先して、巨大な壁を壊そうとすれば、きっと大勢の人々が後に続いてくれるはずです。
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ジョニー・デップが水俣病を世界に知らしめた写真家役、「Minamata」公開(動画あり) https://t.co/Ucfs12VurS