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本作は松居が劇団ゴジゲンで2017年に上演した舞台を自ら映画化した青春群像劇。友人の結婚披露宴で赤フンダンスの余興をするべく集まった高校の同級生6人が、披露宴と二次会の間の時間を持て余しながら、昔の記憶に思いを馳せるさまを描く。成田が主人公・吉尾を演じたほか、東京で劇団を主宰する欽一に高良、欽一の劇団で役者をしている明石に若葉、高校時代お調子者だった後輩・ソースに浜野、東京で会社員として働く後輩キャラの大成に藤原、地元のネジ工場で働くネジに目次が扮した。また前田が披露宴で再会する同級生ミキエを演じている。
成田は撮影以来となる6人の集合に「さっきからちょこちょこ眺めちゃいますね」と浮かれながら、現場を「最高に楽しかったです! 最高な日々を送りすぎて、逆に不安になるぐらい楽しかった。最高でした」と振り返る。若葉は6人の関係性を「みんなで下ネタをしゃべってる間にできていきました。リハーサルもあったんですけど、みんなやる気がなくて(笑)。そのあとに飯を食ったり、時間を共有していく中で、共通言語を見つけていきましたね」と明かした。
高良は台本を読んですぐ浜野に電話してしまうほど、その面白さに舌を巻いたそう。「配役にハマケンさんの名前があったから、電話したら、まだ作品のことを知らなくて。俺が順番を間違えました」と裏話を披露すると、浜野は「マネージャーよりも早く連絡が来た」と笑う。成田は「男が普段どんだけバカなことを話してるんだ?というのが鮮明にわかる台本。アドリブはほとんどなくて、書いてあることを自然に演じると、楽しくなってしまう。でもいつの間にか空気感が変わっていく。感動しました」と、脚本の魅力を語った。
松居から「この6人に勝てる。6対1になったときに勝てる女性でいてほしい」と演出を受けたという前田。ミキエが吉尾をビンタするシーンでは、テイクを20回ほど重ねたそう。「怖すぎて僕がよけちゃって……」と、成田は前田が大きく振りかぶる様子に思わずのけぞりNGを連発したことを謝罪。前田は「演技とはいえ、私も申し訳なかったです……ごめんなさい」とほほえんだ。
ムードメーカーとして現場の盛り上げに一役買っていたという藤原。この日は高良からもらった服と成田からもらった靴を着用して登壇した。成田は「もっときれいな状態であげたんですけど、サッカーしてきた?」、高良も「僕の服も、そんな破けた状態じゃなかったはず」と藤原をいじり、笑いを誘う。藤原は「いじられキャラ」の立ち位置を否定しつつ「みんなのことがすごく大好きになりました。それぞれの魅力を発見しました」と満面の笑みで語った。
吉尾にはモデルがおり、松居が実体験をもとに作り上げた「くれなずめ」。松居は「もともと友達に向けて作った作品。こんなにすごい人たちと一緒に映画を作れて、たくさんの人に観てもらえて、僕と友達の時間が肯定された気がしてうれしいです」と語る。また唯一ゴジゲンのメンバーからメインキャストを務めた目次は「劇団は長くやってるから6人のグルーヴ感は負けないと思ってたんです。でも映画を観たら、むしろ負けてるんじゃないか?と思うぐらい息が合ってた。すごい人たちと一緒にやらせてもらえました」と共演陣をたたえた。
「くれなずめ」は4月29日よりテアトル新宿ほか全国でロードショー。
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