「今宵かぎりは…」「ラ・パロマ」などで知られるスイスの映画監督、
1941年に生まれ、2006年に死去したシュミット。生誕80周年を記念してリバイバル上映される「ヘカテ」は、ポール・モランの小説「ヘカテとその犬たち」を原作とした恋愛ドラマだ。約10年前に北アフリカに赴任した外交官ジュリアンを
撮影はジャン=リュック・ゴダールやクロード・シャブロルらの諸作に参加したレナート・ベルタが、プロダクションデザインはライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督作「ローラ」などのラウール・ヒメネスが担当。音楽はマルグリット・デュラスとのタッグで知られるカルロス・ダレッシオが手がけた。
このたび映画評論家・蓮實重彦からコメントが到着。蓮實はシュミット本人とも親交が深く、ヴィム・ヴェンダース、ビクトル・エリセ、クリント・イーストウッド、そしてシュミットの4名を「73年の世代」と呼称していた。本作に寄せ、「求めあう男女がとりわけ大きな悦びを享受するのは、素肌で交わることにもまして、ラフなドレスをまとったままの女を、衣服を脱ごうともしない男が背後から抱擁することによってである。それにふさわしい懐古的なワルツのリズムと、二階の欄干という宙吊りの空間とを二人に提供することで、ダニエル・シュミットは、もっとも心に浸みる忘れがたいラブシーンを映画の歴史に刻みつけてみせた。この場面、必見である」とつづっている。
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※記事初出時、人名に一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします
ダニエル・シュミットの映画作品
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ダニエル・シュミット生誕80周年「ヘカテ」がリバイバル上映、蓮實重彦からコメント
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