園が監督、脚本、編集、音楽を担当した本作では、個性豊かな登場人物たちの物語が“赤いポスト”を起点に展開していく。劇中では、カリスマ映画監督・小林正の新作オーディションに「小林監督心中クラブ」のメンバー、浴衣姿の劇団員、有名女優、殺気立った訳ありの女、夫の意志を継ぎ女優を目指す若き未亡人などが集結。一方、小林はエグゼクティブプロデューサーの無理な要望に苦悩し、シナリオ執筆もうまく進まない。そんなとき、彼の前に昔の恋人が現れる。
園は「まるで22歳の時にはじめて作った8ミリフィルムの自主映画みたいに情熱だけで作り上げた」「原点回帰して、邪心ゼロで作っちまった童心映画! 病みつきだぜ! また、やりたい! また、作りたい!」とコメント。本作を企画したアクターズ・ヴィジョン主宰の松枝佳紀は「まだ無名の俳優たちを映画の中で活躍させることができたら、どんなに素晴らしいだろう。本作はその願いを叶えてくれました」と語っている。
「エッシャー通りの赤いポスト」は東京・ユーロスペースほか全国で順次公開。なお本作はベルリン批評家週間などでも上映される。
※公開日が12月25日に変更になりました
園子温 コメント
ワークショップをやる事を決意して、生徒たちを実践的に教えるためには映画を作るしかない、と思い立ち、あれよあれよと言う間に、怒涛の如く始まった。まるで22歳の時にはじめて作った8ミリフィルムの自主映画みたいに情熱だけで作り上げた。あの頃の無心になって追いかけていた映画の神様、映画作りに燃えるマグマみたいな魂を抱えて、もう一度、原点回帰して、邪心ゼロで作っちまった童心映画!
病みつきだぜ! また、やりたい! また、作りたい!
松枝佳紀 コメント
まだ無名の俳優たちを映画の中で活躍させることができたら、どんなに素晴らしいだろう。本作はその願いを叶えてくれました。これは園監督にしか作ることのできない映画です。
デニス・フッター(ベルリン批評家週間アートディレクター)コメント
今回、選考委員会は園子温監督の遊び心とアイロニーに興奮しました。監督としての長いキャリアを経て、このような根源的に繊細な作品を生み出す彼の能力には目を見張ります。「エッシャー通りの赤いポスト」は、今日の日本のインディペンデント映画の“製作の今”を鋭く正確に表現し、映画製作の将来について多くの疑問を投げかけています。
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じろさん(じろともトン) @jirotomoton
園子温の新作「エッシャー通りの赤いポスト」秋に公開「童心映画!病みつきだぜ!」 - 映画ナタリー
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