障害など扱うダイバーシティなオンライン映画祭、乙武洋匡らコロナ禍のエンタメ語る

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オンライン映画祭「TRUE COLORS FILM FESTIVAL」のメディア発表会が本日12月3日に東京・スペースFS汐留で行われ、オープニング作品の「37セカンズ」で主演を務めた佳山明、アンバサダーの乙武洋匡が登壇した。

「TRUE COLORS FILM FESTIVAL」メディア発表会の様子。HIKARI(スクリーン)はリモートで参加した。

「TRUE COLORS FILM FESTIVAL」メディア発表会の様子。HIKARI(スクリーン)はリモートで参加した。

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「TRUE COLORS FILM FESTIVAL」ビジュアル

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日本財団が主催する「True Colors Festival-超ダイバ-シティ芸術祭-」内の企画である同映画祭は、国際障害者デーである本日12月3日から12日にかけて開催。「One World Film Festival(世界はひとつの家族)」をテーマに、アジアをはじめとする地域の映画監督が手がけた障害、女性のエンパワーメント、アイデンティティ、貧困と逆境、人種差別といった課題を扱った全28作品が無料配信される。出生時に37秒間呼吸が止まっていたことで脳性まひとなった女性を主人公とする「37セカンズ」は、音声ガイド付きで限定配信された。

佳山明

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イベントでは、日本財団による「コロナ禍における障害者・健常者の意識調査」の結果を提示しながら登壇者たちが意見を述べていった。ステイホーム期間を経て、障害者・健常者問わずオンラインサービスの利用の割合が増加し、6割以上が「自宅で楽しめるエンタテインメントや芸術鑑賞が以前より必要だと思う」と回答。実際に先天性脳性まひである佳山は、普段の生活における困難を伝えつつ「私自身も家にいる時間が増え、動画配信サービスを介した芸術鑑賞の機会が増えました。このような状況だからこそ、芸術というものの癒やしの力やパワーに助けられた気がします」と実感を持って語る。

乙武洋匡

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乙武は「小劇場やライブハウスってどのぐらいバリアフリーになっていると思います? そうでもないでしょう?」と会場に問いかける。そして「コロナ前であっても、我々障害者は芸術に触れる機会や、コンテンツを生で楽しめる機会を制限されていたんです。今回みんなの機会が制限されたことで、ようやくオンライン配信がメジャーになった。これはコロナによる数少ないプラスの影響です。状況が収束して皆さんがまたライブハウスに行けるようになっても、そこに戻れない人もいることを忘れずにいてほしい。今後も(オンラインサービスを)残していくことはぜひお願いしたい」と呼びかけた。

フォトセッションの様子。左から乙武洋匡、「37セカンズ」出演者である佳山明と大東駿介。

フォトセッションの様子。左から乙武洋匡、「37セカンズ」出演者である佳山明と大東駿介。[拡大]

また終盤には「37セカンズ」の監督を務めたHIKARIもリモートで参加。「『37セカンズ』は長い時間を掛けて、皆さんの温かい愛と情熱でできあがった作品」と紹介し、「私にとって初の長編映画だったんですけど、女性監督で、主人公は体に障害を持っている女性、演じる俳優もお芝居が初めてということで、たくさんの方々から『参加しにくい』と伝えられました。でも作品を信じて、みんなで手をつないでがんばった結果、今こうやってたくさんの方々に観ていただける。『自分を信じる』というメッセージが映画を通じて皆さんに届いたらうれしいです」と伝えた。

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