第7回 新千歳空港国際アニメーション映画祭のコンペティション受賞作が11月23日に発表された。
91の国と地域から応募された2223作品のうち、1次審査によってコンペティションに選出されたのは105作品。このたび13作品の受賞が明らかになった。
短編アニメーション部門グランプリは、イギリスのスティーヴン・アーウィンが、森の奥で不思議な生き物と遭遇したハンターを描いた「Wood Child & Hidden Forest Mother」。アーウィンはビデオメッセージで「グランプリに選んでくれて、ありがとうございます! とても光栄です」と感謝し、「こんな状況ですから、賞をいただけたということをいつも以上にうれしく思います」と述べた。
日本グランプリに輝いたのは、ふるかわはらももかが東京造形大学の卒業制作として発表した「かたのあと」。同作では同性への憧れが描かれており、授賞式に登場したふるかわはらは「信じられない気持ちです。自分の描きたいことを注ぎ込んだ作品でした。ありがとうございます」と語った。
長編アニメーション部門グランプリは、ラトビアのイルゼ・ブロコフスカ・ヤコブセンの「My Favorite War」が受賞。同作は、冷戦期のソ連占領下で育ったヤコブセン自身の幼少期のエピソードをもとにしたアニメーションドキュメンタリーだ。ヤコブセンはビデオメッセージで「日本においてアニメーションがとても重要なものであることは存じていますし、日本という非常に美しい国に、脈々と受け継がれてきた伝統があることも知っています。そのような国からこうして賞をいただき、これまでの受賞歴の中でももっとも感激しました」と感謝した。
そのほかの受賞結果は以下の通り。なお審査員を務めた宇川直宏、田坂博子、
北海道・新千歳空港ターミナルビルで開催されている第7回 新千歳空港国際アニメーション映画祭は11月23日に終了。オンラインでは30日まで開催される。受賞作を含むコンペティションノミネート作など150以上のアニメーションが視聴期間中に見放題となる有料プログラムを配信中だ。また「SUPER DOMMUNE」とのコラボプログラムをはじめとした無料ライブ配信プログラムのアーカイブ動画は、YouTubeで順次公開。
第7回 新千歳空港国際アニメーション映画祭 コンペティション受賞作品リスト
短編アニメーション部門
グランプリ
「Wood Child & Hidden Forest Mother」スティーヴン・アーウィン
日本グランプリ
「かたのあと」ふるかわはらももか
新人賞
「Black Sheep Boy」James Molle
審査員特別賞(宇川賞)
「How to Disappear」TOTAL REFUSAL
審査員特別賞(田坂賞)
「Genius Loci」Adrien Merigeau
審査員特別賞(AC部賞)
「Ecorce」Samuel Patthey, Silvain Monney
長編アニメーション部門
グランプリ
「My Favorite War」イルゼ・ブロコフスカ・ヤコブセン
審査員特別賞
「Kill It and Leave This Town」Mariusz WILCZYNSKI
学生部門
学生グランプリ
「Rain Pot」Gordon Moore
審査員特別賞
「Sura(修羅)」Jeong Hae-ji
キッズ・観客賞
キッズ賞
「ホネの折れる日」Basil Vogt
ベストミュージックアニメーション
「ANGKLUNG LIFE」KOKOFREAKBEAN
観客賞
「ごん」八代健志
AC部の映画作品
リンク
すぎまる @sugimarco
新千歳アニメ映画祭の受賞作発表、ラトビア作品が長編グランプリに輝く https://t.co/Ss88NxfUQu