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桜木紫乃の直木賞受賞作を実写化した本作では、北海道の湿原に建つラブホテル・ホテルローヤルを舞台に、非日常を求めて同地を訪れる男女や、問題を抱える経営者家族、従業員それぞれの人生模様が描かれる。経営者家族の一人娘・田中雅代を波瑠が演じ、雅代が淡い恋心を抱くアダルトグッズ会社の営業・宮川聡史に松山、雅代の父親・田中大吉に安田、ホテルローヤルの従業員・能代ミコの母に友近が扮した。
初日を迎えた心境を波瑠は「無事この日を迎えられて、皆さんにご挨拶できてとても幸せです」としみじみ述べ、全国の劇場で生中継されていることについては「お客さんの前で舞台挨拶ができない寂しさもあります。何を言ってもスベってしまうので(笑)。でもカメラを通していつもより多くのお客さんに届いていることを楽しめたらなと思います」と笑みをこぼした。
安田が「舞台挨拶で沈黙が続くと寂しいですね。カメラの前なら静かでも平気なのにこういう場所だとね」とこぼすと、松山は「記者の方々がうんともすんとも言ってくれない」と言及。安田が「でも、あの後ろの方がずっと拍手してくれてますよ」と紹介すると、松山は「あれ、うちの宣伝部なんですよ」と説明し笑いを起こした。
全編北海道ロケが行われた本作。松山は「現地に行くことで目線も変わってくるし、人と人の距離感も変わってくる。そういう細かいことが大きな力となってカメラの中に入り込む。それが地方ロケの魅力だと思いますね」と語る。武が「(松山は)演じているうちに東北の言葉になっていました。東北から北海道に営業に来たような雰囲気が出ていましたね」と言うと、松山は「それ内緒なんですよ! 青森弁でしゃべっちゃったのは」と慌てた様子でコメント。友近が「取り乱すな!(笑)」と指摘し、会場を和ませた。
安田は「僕は北海道出身なんですが、ロケで行くと景色が普段とは全然違うように見える。釧路湿原など、改めて北海道の美しさを再発見しましたね」と述懐。本作にワンシーン出演したという友近は「今回は監督も心に残るようなシーンにされたいという気持ちがあったと思います。あまり考えず、演じていくうちにその人になれるかもしれないと思っていました」と伝え、「このシーンで北海道に行けたのがうれしかったです!」と声を弾ませる。武も「とにかくうれしそうでしたね。宿に温泉があったんですけど、そのときのテンションの上がり方を見て、撮影は大丈夫だなと思いました」と回想した。
イベント中盤には雅代が着衣を脱ぐシーンについて波瑠が振り返る場面も。波瑠は「恥ずかしい気持ちとかはなく身を委ねました。お風呂に入るときに服を脱ぎますが、そういうのって他人には見られない。そういうちょっとしたところに、人間臭いところが出てくれればいいなと思いました」と期待を込めた。
最後に波瑠は「13歳ぐらいのときに、自分が持たされた人生から逃げ出してこの世界に入ってきました」と口にし、「原作小説が直木賞を受賞した当時に手に取って読みました。だからまさか自分が雅代を演じる日が来るなんて。仕事を続けてきてよかったと強く思います」と力を込めて語り、イベントの幕を引いた。
「ホテルローヤル」は全国で公開中。
映画ナタリー @eiga_natalie
波瑠が「ホテルローヤル」脱衣シーンに期待込める、松山ケンイチは監督の発言に大慌て(写真16枚)
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