第33回東京国際映画祭TOKYOプレミア2020部門上映作「
津村記久子の小説をもとにした本作は、大学卒業を間近に控える女性・堀貝佐世が、なんとなく過ごす日常の中で社会の闇と悲しみに直面する物語。佐久間が堀貝を演じ、奈緒が堀貝と特別な関係を築く猪乃木楠子役を務めた。
佐久間は堀貝を「どこにでもいるようなキャラクターですが、コンプレックスや消化しきれない悶々とした思いを感じている女子です」と説明。「表面的には調子がいいけれど、自信がなくて、何かがうまくいっていないのは私のせいだと自分に問いかけている女子だと思って演じました」と役へのアプローチを明かした。
奈緒は「過去に傷を抱えている役柄で、その大きな傷によって自分を肯定できずに生きている女子です」と自身の役どころを紹介。「そんな猪乃木楠子がさまざまな人との出会いを通して変わっていくかどうか、心が動かされるままに演じられればいいと思いました」と撮影を回想する。
本作で初共演した佐久間と奈緒は、クランクイン前に吉野からプチドッキリを仕掛けられたという。奈緒は「監督と私と佐久間さんの3人で本読みをするのかと思ったら、急に監督から『今から2人っきりで30分くらいお茶をしてきて。そこで仲良くなって』と言われました」と思い出し笑い。佐久間の印象を「感覚が合う人だと思いました。一緒にいるときに肩ひじ張らずに笑える方というか、距離感がとてもいい」と語り、「佐久間さんと一緒でよかったです」とニッコリ笑った。
一方、佐久間は奈緒との共演について「もともと素敵な女優さんだと思っていたので、うれしかったです」とコメント。「猪乃木楠子さんをイメージしたような洋服や雰囲気をまとわれていて、挨拶をしたとき『目の前に猪乃木さんがいる!』と感じました。そこから2人の関係性も見えてきたので、その佇まいも含めて、改めてかっこよくて素敵な女優さんだと思いました」と振り返った。
最後に吉野は「コロナが大変なことになる前の撮影で、脚本を書いているときもまさか世界がこのような状況になるとは思っていませんでした」「この映画のテーマの1つに“大切な人が突然いなくなる”というものがあります。実際に“なんでこの人が!?”ということが最近多い。そんな状況下でこの作品が期せずして作られて上映される。観てくれた方に勇気を与えて、元気づけられたらうれしいです」とアピールし、イベントを締めくくった。
「君は永遠にそいつらより若い」は2021年に公開。なお本作の主題歌「眠れない」をシンガーソングライターの
小谷美紗子 コメント
「君は永遠にそいつらより若い」は勇敢な映画だ。
勇敢に実態を曝け出し、嘘くさくない優しさや絆がどんな香りか教えてくれる。
観た人の帰り道や明日からの歩幅に、ずっとそっと寄り添ってくれるだろう。
日常と向き合う全ての人々が、一人で戦っているんじゃないんだと、この映画に背中をさすられるだろう。
そんな映画の一部となる主題歌「眠れない」を書くことができ感謝。
映画と共に自立する様に、自由に有りの儘に書かせて頂けたことで、より一層この映画らしい主題歌に仕上がった。
役者さんの表情や仕草、台詞や風景からのメッセージを受け取った人々が、今日何かを確信し、信念を手に取る姿が目に浮かぶ様だ。
映画ナタリー @eiga_natalie
佐久間由衣、「君は永遠にそいつらより若い」で初共演した奈緒との“お茶”振り返る(コメントあり)
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