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北海道の湿原に建つラブホテル・ホテルローヤルを舞台に、同地を訪れる男女や従業員の人間模様を描いた本作。桜木紫乃による原作小説を直木賞受賞時に読んでいたという波瑠は、「自宅で母と一緒に交代で読んでいたので思い出深いです。『知ってる!』という本の台本をいただけてとても光栄でした」とほほえむ。また、自身が演じた主人公・雅代の役柄を「静かに佇んでいる場面がほとんどで、セリフも『……』が多かったので、彼女の内面ときちんと向き合う必要があるなと。そういった意味では緊張感のある作品でした」と振り返った。
雅代の父・大吉を演じた安田は、老けメイクと恰幅のよく見える衣装で臨んだそう。「周りの皆さんのおかげで(役が)できあがりました。あと僕は北海道出身で、親父は室蘭市で溶接工をやっていたので、親父を思い浮かべながらやっていました。自分も映画を観たんですが違和感なく“オヤジ”に見えますね」と語り、波瑠に「今だと同い歳くらいに見えますけど」と話し掛けて笑いを誘う。
雅代の母・るり子役の夏川は「このお母さんは家族を顧みないところがあるんですが、そうなる事情もあって。でも最後に雅代に言う『幸せになりなさいよ』というセリフは、女性の幸せというものを本当に考えてつい言ったんだと思います」とコメント。また教師役を演じた岡山は「一緒にホテルに入る生徒役の伊藤沙莉さんは同い歳で。その2人で教師と生徒になるのは面白い試みになりそうだなと思いました」と述懐した。
本作の舞台となるホテルローヤルのセットについて、武は「当時釧路にあった桜木先生のご実家のホテルの設計図を書いてもらって。どういうご苦労をされたかなども聞いてシナリオに取り入れました」と説明。波瑠も「ラブホテルというものをよく知らないんですが、『うわ、ラブホだ!』という説得力がありました。大袈裟にきらびやかで、統一されているようでちぐはぐで。リアルだなと思わせられるセットでした。ラブホテルって関係とか記憶が刻まれる場所だと思うんですが、そういうものを受け止めてきたんだなと思いを馳せたくなるようなお部屋でした」とセットのリアルさを称賛した。
イベントでは、撮影のため出席が叶わなかった
「ホテルローヤル」は11月13日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
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"ラブホテルというものをよく知らないんですが、『うわ、ラブホだ!』という説得力がありました。"
波瑠「ホテルローヤル」セットに「うわ、ラブホだ!」、安田顕は違和感なくオヤジに(写真17枚) - 映画ナタリー https://t.co/sV1gcZ2gnR