「
綿矢りさの小説をもとにした本作。脳内に相談役・Aを持つ黒田みつ子にのん、彼女が恋をする歳下の営業マン・多田に林遣都が扮し、臼田あさ美、若林拓也、片桐はいりもキャストに名を連ねた。
のんは「東京国際映画祭への出品、とても嬉しく思います。そして、今年も映画祭が開催されるんだという喜びを大きく感じています」とコメント。「みつ子さんや多田君やAが、ちょっとでも観てくださる方の人生に関われたら嬉しいなと、今から楽しみにしています」と心境を述べている。
また大九は新型コロナウイルスの影響に触れつつ、「映画作りや、劇場で映画を観る体験が、命を脅かすことになるなんて辛い。私の人生にはそれらが欠かせないのです。部屋から一歩踏み出して、東京国際映画祭に参加することが、心底楽しみです!」とつづった。
「TOKYOプレミア2020」では32作品の上映を予定。その中から観客賞が選出される。なお大九は2017年公開作「勝手にふるえてろ」で、第30回東京国際映画祭コンペティション部門の観客賞を受賞した。
「私をくいとめて」は12月18日より全国でロードショー。
第33回東京国際映画祭
2020年10月31日(土)~11月9日(月)東京都 六本木ヒルズ、EX THEATER ROPPONGIほか
大九明子 コメント
特別な一年の特別な映画祭に選んでいただき、大変光栄です。
「私をくいとめて」は、撮影中断を経てようやく生み出されました。私は、人に怯え、人との距離感を計りながら生きる人間を好んで描いて来たけれど、ウィルスに距離を取らされるのは不本意です。ステイだのゴーだの指図を受けるのも。映画作りや、劇場で映画を観る体験が、命を脅かすことになるなんて辛い。私の人生にはそれらが欠かせないのです。部屋から一歩踏み出して、東京国際映画祭に参加することが、心底楽しみです!
のん コメント
東京国際映画祭への出品、とても嬉しく思います。
そして、今年も映画祭が開催されるんだという喜びを大きく感じています。
映画は、観た人の人生に関わるもの。
その映画を観た事は目や耳から頭の中に入ってその人の思い出として刻まれる。
この作品でみつ子を演じたのは、私の中でとても大切なものとなりました。
みつ子さんや多田君やAが、ちょっとでも観てくださる方の人生に関われたら嬉しいなと、今から楽しみにしています。
矢田部吉彦(東京国際映画祭シニア・プログラマー)コメント
人は常に自分と対話しながら生きている。それが行き過ぎると、閉じこもってしまう。そんな深刻な状況をユーモア交りに描かせたら、大九監督は抜群に上手い。
そして主人公に対する感情移入への誘いが巧みだ。
のんさんの魅力があまりに眩いため、自分と重ねるのは憚られるけれども、実は彼女の悩みや逡巡は我々みんなのものだ。
孤独からいかに抜け出すか。「私をくいとめて」が描く、一歩を踏み出す勇気こそ、今年の映画祭のテーマなのだと思わずにいられない。
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Atsushi Fukuda @fukudadesuga
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