「
なら国際映画祭2020の特別招待作品として、奈良のエヴァンズ・キャッスル・ホールで上映された本作。劇中では、バイク事故で体の自由を失った男・俊作と、彼のヘルパーとしてやって来た盲目の女性・華恵の関係が描かれる。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)の学生を中心に約7年前に撮影され、永瀬が俊作、土居が華恵を演じた。
上映後のトークには、映画祭エグゼクティブディレクターの
本作における初めての舞台挨拶にあたり、土居は「やっと(映画が)お客さんのものになったんだな」と感慨を明かす。河瀬は、夏にコロナ禍で新作映画が上映されず、旧作がスクリーンにかけられていた状況を説明し「そんな中、本作の上映がイオンシネマさんでスタートして。こんな形でつながっていくこともあるんですね」としみじみ。宣伝費などがなく、なかなか上映につなげられなかった過去を回想し、永瀬は「土居さんをはじめ、映像の未来を担う学生たちがせっかく一生懸命作ったのに、『結局スクリーンにかからなかったじゃん』と思わせるのだけはどうしても嫌で。どうにか上映できないかと思っていたんです。僕たちが演じたのは、触れ合いたいけど触れ合えない、見たいけど見られないという役柄。奇しくも今の不自由な時代に上映されるというのも、ちょっと(胸に)来ますね」と噛み締めた。
現場での土居の様子を、永瀬は「ずっと華恵でいてくれたし、強い思いも持っていた」と証言。河瀬に「こいつはちょっとちゃうな、と(思った)?」と振られると、永瀬はと即座にうなずく。また質問コーナーにて、観客から「目が印象的だった」と言われた永瀬は、実際に体の不自由な女性に話を聞いたときのことを振り返り「その方は彼氏と一緒にいて幸せそうだったんだけど、『でも明日また死にたくなるかもしれないんですよね』ってポロッと言っていて。そのときの目がなんとも言えなかったんです」と演技の参考にしたことを明かした。
※河瀬直美の瀬は旧字体が正式表記
gu-ga @urauraguga
#河瀨直美(#河瀬直美)監督関連。
なら国際映画祭2020
映画「#二人ノ世界」(藤本啓太監督)で上映され、
舞台挨拶として永瀬正敏と土居志央梨が登壇した
永瀬正敏と土居志央梨、「二人ノ世界」悲願の上映に「救ってくれてありがとう」
https://t.co/G9haCjL6IT
(映画ナタリー 2020年9月19日 )