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水城せとなのマンガを実写化した本作は、学生時代から受け身の恋愛を繰り返してきた主人公・大伴恭一と、彼に一途なアプローチを繰り返す今ヶ瀬渉の揺れ動く恋模様を描く物語。大倉が恭一、成田が今ヶ瀬を演じる。舞台挨拶の模様は全国102館に生中継された。
行定は「僕にとっても『これは恋愛映画だ!』と言える作品ができた」と出来栄えに自信を見せる。試写会などでも高評価を得ていたことをMCが紹介すると、行定は「“恋愛映画の名手”と書かれることもあるんですが、正直気恥ずかしいところもあって。ジャンルとして恋愛映画は軽視されがちなんですよね。誰でも恋愛をするし、いろんな経験値があるし、恋愛は私事だったりもするから、芸術として評価しにくい部分もあるので。でもこの映画は恋愛についての考察というか、とことん恋愛なんですよね。そういう恋愛映画を作れたのは、僕にとっては胸を張れること。きっとそれが伝わっているんじゃないかと思います」と思いを述べた。
撮影を通じて得た気付きを問われると、大倉は「男女に当てはめてじゃないけど、別物として考えようと思っていたんです。でもシーンを撮っていくごとに『あ、この感じ経験したことあるな』と当てはまっていく感覚があって。男同士だからとかそんなに考えなくていいのかなという発見がありました」と語る。成田は「正しいことっていうのはいまいちわからないけど、正しくないことをしているっていうのはわかるもんなんだなと今ヶ瀬と恭一を見ていて思いました」と述べ、「今ヶ瀬は傷付くことを前提に立ち向かっていって、当たって砕けろじゃなくて当たったら当たったまんま。よくないことはわかっているけれど、何をしたらいいのかわからないというモヤモヤがあるんだなと」と今ヶ瀬の内面に思いを馳せた。
浮気を繰り返し、本作を鑑賞したMCからも「けっこうなクズっぷり」と評される恭一。大倉は「僕もクズだと思います。そういうダメなやつを好きになる今ヶ瀬もダメなのに、観終わった方はみんな今ヶ瀬がかわいいってなるんですよ。だからお互いダメなんです。でもきっとこういう人が好きという人もいるわけで。複雑ですよね」と苦笑する。
水城が成田演じる今ヶ瀬を「原作よりもかわいい」と話していたことから、行定は「成田がだんだんかわいくなっていったよね。男が好きな男なんだから“男”でいいんだよっていう解釈のもとでやっていたけど、だんだん女性性のようなものが出てきて。不思議だよね」とコメント。順撮りで進行したこともあってか、成田は「無意識でした」と語り、大倉も「最初はクールだったけど、(撮影が進むうちに)お互い人間らしくなっていったよね」とうなずいた。
さとうほなみ、吉田志織ら女性キャストが参加したシーンについて、成田は「吉田志織さんとは前に共演したことがあって、そのときはラブラブカップルだったんですけど、(今回は)合間に大倉くんと話している姿を見たらなんかムカついちゃって(笑)。あの時期、女性陣が嫌いでしたね」とあっけらかんと語る。行定が「大倉は現場で成田に対して優しくないのよ(笑)」とフォローすると、大倉は「距離感がすごい大事だなって思ってたんですよ」と弁明。「本当は空いてるときに『飲みに行こうよ』っていう雰囲気もあったんですけど、そこまで近付いちゃうと違うかなと思って、そうするとなんか冷たくなっちゃってたみたいですね(笑)」と延べた。
「窮鼠はチーズの夢を見る」は東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
※「窮鼠はチーズの夢を見る」はR15+指定作品
※記事初出時、キャスト名に一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします
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