ノルウェー映画「
本作は、第2次世界大戦中にドイツ占領下のノルウェーで、スパイとしてナチスに潜入した女優ソニア・ヴィーゲットを主人公とする物語。
落合浩太郎(東京工科大学教授「CIA失敗の研究」著者)コメント
美貌、人気、離婚、二重スパイ。まるで「伝説の美女スパイ」、マタ・ハリだ。ただ、マタ・ハリは素人スパイだったが、ソニアはプロ。マタ・ハリは濡れ衣でスケープ・ゴート(いけにえの山羊)として処刑されたが、ソニアの運命はどうなるのか。それを確かめるためにも本作を観る価値はある。
川上麻衣子(女優)コメント
女優として生きたかった彼女がその華やかさゆえに、戦争に巻き込まれ利用されていく。
「自分の立ち位置はしっかりと示さなければならない」という父親の台詞が、時代を超えて、今を生きるわたしの心にも強く突き刺さってきました。
近藤サト(ナレーター)コメント
いつの時代も戦争を始めるのは男で、戦争が女の進歩を阻んできたと思っている。しかし、その絶望の荒れ地を前進しつづけた美しい女優がいたのだ。したたかに生きる選択をしたソニアを私は裁くことはできない。
夏木マリ コメント
長い時間を経て、
私達が今、観なければならない映画に出会った…。
他人を演じる才能を変貌させ、女優はスパイになる。
どちらにつくのか、選択を強いられたでしょう。
この事実に当惑した。
並木均(「ナチスが恐れた義足の女スパイ 伝説の諜報部員ヴァージニア・ホール」翻訳者)コメント
美しい北欧を舞台に、敵と味方が最後まで分からない二重スパイという「鏡の中の世界」。
光を抑えた淡泊な映像の中、息詰まる非情な世界を生きた一人の女優の半生が華麗に描かれている。
フジコ・ヘミング(ピアニスト)コメント
彼女がスパイをするのはお金のためだったのか、それとも喜びのためだったのだろうか?
大柄な彼女と小男のダンスシーンは“ゴッドファーザー”のカップルを思い出し、美しい表情にどこか心情が隠された彼女は、まるでマタ・ハリを彷彿とさせる。
全編を通してスカンジナビア語がやわらかく美しく響く、どこか懐かしい作品でした。
舛添要一(国際政治学者)コメント
情報を制する者が世界を制す。ヒトラー支配下のヨーロッパで繰り広げられる諜報戦。情報機器の発達した今でもなお、スパイのような「人間による諜報活動(ヒューマン・インテリジェンス)」が大事だ。
美内すずえ(漫画家・「ガラスの仮面」作者)コメント
冒頭から緊張しっぱなしだ。女優ソニアはいかにして二重スパイになっていくのか。主役イングリッド・ボルゾ・べルダルの説得力のある演技に、命を賭けたソニアのリアルな心情が伝わってくる。
三浦瑠麗(国際政治学者)コメント
運命は突然やってくる。すべてが陣営化し、女優は才能と注目ゆえに踏絵を迫られる。見知ったはずの人が裏切りを働き、人間の恐ろしさがむきだしになるとき、奪われた日常と平穏のかけがえのなさを思う。最も過酷な状況において確かなものは、結局愛する人を守ることでしかないのかもしれない。
LiLiCo(映画コメンテーター)コメント
才能に溢れた女性だったからこそ運命がその輝かしい人生を狂わせ始めた。人に操られ、抜けられなくなった…。スリリングな展開で魅了させながら家族愛に満ちた一本でもあります。
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