ユペールが、死期を悟ったヨーロッパを代表する大女優フランキーを演じた本作。ポルトガルの世界遺産の町シントラを舞台に、フランキーがバケーションと称して家族や親友を呼び寄せ、最愛の者たちの人生を少しだけ演出しようともくろむさまが描かれる。
公開されたのは、フランキーと夫のジミー、そして元夫のミシェルが、ツアーガイドから町の名所の1つである“奇跡を起こす水”について説明を受けるシーン。ミシェルがその場所へ連れて行こうとする意図を察した途端、フランキーが「バカげてる!」と声を荒げる様子や、「2人ともお願い。運命を受け入れる“ふり”をして。この旅のために。今日のために。家族のために」と諭す姿が捉えられた。
ユペールはこの場面について、「心の奥底でフランキーが何より耐えられないと思っているのは、周りの人たちが泣くこと。それが彼女が苦痛から距離を置こうとするもう1つの理由でもある。そして彼女は、逃げ道を見つけようとするどんなにささいな試みをも拒んでいる。逃げ道などないことを知っているから。言い換えると、治療の可能性を考えることの拒否が、彼女の症状の重さを明らかにしているといえるでしょうね」とフランキーの心境を分析している。
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イザベル・ユペールが体調を気遣われ「バカげてる」、主演作の本編映像(コメントあり)
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