太平洋戦争前夜の兵庫・神戸を舞台にした本作は、連合国のスパイと疑われる貿易商とその妻の姿を描く物語。満州で恐ろしい国家機密を知ってしまった福原優作を高橋、周囲から“スパイの妻”と罵られる聡子を蒼井が演じ、坂東龍汰、恒松祐里、みのすけ、玄理、東出昌大、笹野高史もキャストに名を連ねた。
黒沢の作品がヴェネツィア国際映画祭に出品されるのは「大いなる幻影」「叫」「贖罪」に続いて4度目で、コンペティション部門に選出されたのはこれが初めて。同部門の映画祭公式の対象賞には、最高賞の金獅子賞、監督賞と審査員大賞がある銀獅子賞、男優賞、女優賞、マルチェロ・マストロヤンニ賞、脚本賞などがある。
黒沢は「嬉しい、と同時にたいへん緊張しています」と心境をつづる。蒼井は「今回は残念ながら現地に伺うことが叶いませんが、会場の皆様にお会いできなくても、想いは通じると信じています」と、高橋は「より多くの方々に観ていただければと思います」とコメントした。
なお同映画祭はイタリア現地時間9月2日から12日にかけて行われ、受賞結果は最終日に発表される予定だ。
黒沢のほかに
蒼井優 コメント
黒沢監督おめでとうございます。今回は残念ながら現地に伺うことが叶いませんが、
会場の皆様にお会いできなくても、想いは通じると信じています。
誰かの明日へつながる1本になればと心から祈っております。
高橋一生 コメント
この時代にこの作品で、このキャストスタッフの下、黒沢組に参加出来た事が夢のようですが、
その上にまた、ヴェネチア国際映画祭に参加するという嬉しい知らせを頂きました。
より多くの方々に観ていただければと思います。
黒沢清 コメント
嬉しい、と同時にたいへん緊張しています。
1940年代の日本を生きた夫婦の姿が海外の人の目にどう映るのか、今は予想もつきません。
※記事初出時、一部事実に誤りがありました。お詫びして訂正します。
おなか @HNamachiri
感想を読んでいるだけでも、相当評判が良いから、どう評価されるか気になるな。
蒼井優×高橋一生×黒沢清「スパイの妻」ヴェネツィア映画祭コンペ部門に正式出品(コメントあり) https://t.co/BZxsVsSydu