コロナ禍の東京を舞台にした「2020年 東京。12人の役者たち」より、劇中に登場する短編「パレット」のメイキング映像およびメイキング写真が届いた。
「2020年 東京。12人の役者たち」は、大林宣彦の「花筐/HANAGATAMI」の監督補佐や「星に語りて~Starry Sky~」の監督を務めた
「『映画制作』はしていても、本来の『映画撮影』はしていないという事に、はたと気づき、ならば自分が本来の映画撮影を再開しようではないか」と思い立った松本は、アメリカやヨーロッパ、韓国などのガイドラインをもとに独自の感染防止対策ガイドラインを策定。緊急事態宣言の解除を受け、感染防止対策を施して12人の役者たちが出演する短篇劇映画「パレット」を撮影した。
YouTubeで公開中のメイキング映像では現場の様子を交えながら、「検温やアンケートによる体調管理」「飛沫感染を防ぐため、役者にはセリフをしゃべらせず後日収録する」といった対策や、「1人の役割が増えると対策に気が回らなくなるため、人を減らすのではなく2班体制など交代制にする」など、実際に撮影したことで見えてきた課題について松本自ら伝えている。
ネット配信の映像作品ではなく、劇場上映のための長編映画にこだわって制作されている本作。ただいま編集作業が進められている状況だ。松本は「まだ感染の可能性があるにも関わらず、プロジェクトへの参加を決断してくれたスタッフや役者の皆さんには、心より感謝をしております。撮影の手応えは、とても良いものがありましたので、完成をぜひ楽しみにお待ち下さい」と呼びかけた。
松本動 コメント
東京都の緊急事態宣言が解除になってから、もうじき一ヶ月を迎えますが、ニュースでは連日、各業種が感染防止対策を施しつつ、再開へ向けて動き始めた事を伝えていますが、映画館の営業再開やテレビドラマの撮影再開などは時々目にしますが、「映画撮影」の再開については、一向に聞こえて来ませんし、目にもしません。
一部の映画人がオンラインで映像制作を行い、ネット配信して活路を見出そうとしていましたが、映画制作に踏み出したという映画人が現われない事に、少し違和感を感じていました。
果たして日本の映画人たちは、いつになったら映画制作を再開出来るのだろうか? なぜ、映画撮影も再開へ向け動き始めたという前向きな情報を発信しないのだろうか?と、自粛生活をしながら悶々としていましたが、そういう自分も「映画制作」はしていても、本来の「映画撮影」はしていないという事に、はたと気づき、ならば自分が本来の映画撮影を再開しようではないかと、緊急事態宣言解除の目処が見えて来た頃に、12人の役者たちに短篇映画制作の意向を伝えたところ、賛同を得る事が出来たので、いち早く映画撮影を再開する事が出来ました。
まだ感染の可能性があるにも関わらず、プロジェクトへの参加を決断してくれたスタッフや役者の皆さんには、心より感謝をしております。撮影の手応えは、とても良いものがありましたので、完成をぜひ楽しみにお待ち下さい
松本動の映画作品
リンク
Tokyo Cine Center(TCC試写室) @kokuei_tcc
いち早く映画撮影を再開、監督・松本動が独自の感染防止ガイドラインや課題伝える(動画あり / 写真19枚) https://t.co/S5PooWvmO3