「高円寺シアターバッカスを救え!」と題されたオンラインチャリティ上映が、特設Webサイトで5月24日24時まで行われている。
これは新型コロナウイルスの影響で、現在休館を余儀なくされている東京・高円寺シアターバッカスを支えたいとの思いから、21人の映画監督が手持ちの作品を出し合って企画したもの。価格は1800円で、本日4月21日の時点で43作品を観ることが可能だ。なお収益は決済手数料などを除いて全額劇場に寄付される。
ラインナップにはNHK大河ドラマ「真田丸」のオープニングを手がけた佃尚能の監督作「スキャンダル!」、大林宣彦の「花筐/HANAGATAMI」で監督補を務めた
映画ナタリーの取材に対して、同企画の発起人代表である佃は「小さくて知られていない劇場がまだあります。それぞれの劇場にかわいがってもらっている映画人がいる。こういった支援の方法が、僕らの活動をきっかけにもっと広がっていけばよいと思っています」とコメントした。
※記事初出時、一部事実と異なる内容がありました。お詫びして訂正します。
高円寺シアターバッカスを救え! ラインナップ(2020年4月21日現在)
佃尚能監督作
「スキャンダル!」「鼻歌」「私とわたし」「万置き姉弟」
佐藤懐智監督作
「カニバル星人」「Liquid」「ダイナミック・ヴィーナス」
松本動監督作
「ミックス」「ガチャガチャ」「公衆電話とカセットテープ」「紅涙 & 朧灯」
渋谷悠監督作
「ルーツ」「Repeat After Me」「千里眼」「自転車」「干し柿」「エアーな奴ら」「THE MAKING OF」
じんのひろあき監督作
「唇からナイフ」「月より帰る」「ゲームの規則」
伊藤広大監督作
「ODYSSEY」
榎本桜監督作
「宝物の抱きかた」
川野弘毅監督作
「ケンジ、走れ!」
カンバラトモアキ監督作
「ドラゴン危機一髪 Retribution」
渡部彩子監督作
「A.I. generator」
高嶋友也監督作
「DON'T CRY 」
松本了監督作
「AKANE ~THE HORROR VIDEO~」
岩倉具輝監督作
「silent mind」
小暮法大監督作
「執事と殺し屋、その妻と愛人」
下井健次監督作
「池北、学校やめるってよ」
繁田健治監督作
「犯人はセーラー服」「ときめき一念発起」
松尾豪監督作
「UNDER M∀D GROUND」「WONDERER」
大門嵩監督作
「COCKROACH」
市原剛監督作
「龍帝-DRAGON EMPEROR-」「HONEY SCOOPER」Ep 03、04
若松宏樹監督作
「Across the Line」「Frozen Love」「Lost in Your Memory」
M.J. Di Rocco監督作
「Kimi The Star」
佃尚能 コメント
マイクロシアター(小規模映画館)は、映画制作者にとって、地元の神社や公民館のような存在だと思います。お祭りをやったり、会合を開いたり、様々なトライアルをできる<工房>でもあり、制作者とお客さんを繋ぐ、最小単位の<コミュニティ>だと考えています。
公的支援ももちろん必要ですが、劇場を支えるのは、まず、日頃からそのコミュニティに集う映画人なのではないか?という思いから、今回のチャリティー企画に思い至りました。
今はまだ「危機」の始まりだと思います。しかし、手遅れになってからでは間に合いません。自分たちにとってかけがえのない<場>を守るために、自分たちが今できることは何か?
それが、手持ちの作品を持ち寄った「チャリティー上映」でした。
今、どこでも観ることのできない、秘蔵作品を含む43本のインディペンデント映画をお楽しみ頂くと共に、劇場に「映画1本分」のご支援を賜れますよう、監督一同、心よりお願い申し上げます。
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カンバラトモアキ @tomoakikanbara
高円寺シアターバッカスを救え!オンラインチャリティ上映開催中(コメントあり) https://t.co/0nayWv0WZQ