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“終活”をテーマに、葬儀屋の新入社員・菅野涼太を主人公にした本作。熟年離婚寸前の大原夫妻を軸に、それぞれが新たな人生を歩むために自身と向き合っていくさまが描かれる。水野が菅野を演じるほか、終活に否定的で麻雀が唯一のストレス解消法である大原真一に橋爪、身勝手な夫の在宅ストレスに思い悩む大原千賀子に高畑、菅野の上司で葬祭ディレクター1級の資格を持つ桃井梓に松下が扮する。
このたび剛力が両親に終活フェアを薦める大原夫妻の娘・亜矢を演じることが明らかに。映画への出演は2014年公開「L▼DK」以来となる剛力は「久しぶりに映画に出させていただいてます。撮影も少し緊張していましたが、現場が楽しくて。本当に温かいアットホームな作品になっていると思います」と挨拶する。喧嘩ばかりの夫婦の娘という役どころについては「お芝居の中で娘としてそこにいると両親それぞれの立場を思いやることができる。親を思うことや両親の存在について、改めて考え直すきっかけになっています」と語った。
映画では明治時代から100年以上の歴史を持つ名古屋の葬儀会社・一柳葬具總本店が、葬儀シーンの監修やロケーション撮影などで協力している。水野は実際に一柳葬具總本店に足を運び、セミナーに参加してマニュアルを読み役作りを行った。水野は「ベテランの皆様の胸をお借りして、皆様に失礼がないように演技に真摯に向き合っています」と真剣なまなざしを見せる。またBOYS AND MENが今年結成10周年を迎えることから「これからがグループの転換期。メンバー個人個人が何をできるのかを考えたときに、自分はもっと演技をがんばりたいと思えた。グループ活動と役者業を積極的に両立していきたい」と決意を述べた。
橋爪は「最近、自分が出るのは終活や終焉といった作品ばかり。まだ熟年と言ってもらえるだけありがたい」と冗談交じりにボヤき、高畑は「喧嘩ばかりの夫婦なんですが、とあるきっかけで昔のことを思い出す。そういうことって自分の生活を省みても大事だなと思いますね」と撮影での実感を語る。また松下は「終活と言うとシリアスに思われますが、実はとてもコミカルな映画。菅野とは上司と部下だけど、演技では姉と弟のような関係性を心がけています」と役作りを明かした。
「デコトラの鷲」シリーズや「明日に架ける愛」で知られる香月。現在、撮影の真っ只中で、この日もロイヤルガーデンパレス 柏 日本閣で大原夫妻の金婚式のシーンが控えているという。「脚本で書いた以上のものができあがっている。俳優の皆さんの魂がこもっていて手応えを感じています」と作品への自信をのぞかせつつ、脚本の「思い出は歳をとっていない」というセリフに言及する。「定年を過ぎると、友達に会う機会が増える。昔の青春を子供のときのような気持ちで楽しくしゃべることが多々あるんです。そういう思い出を振り返らないと、人生って楽しくないのかもしれないなって考えるんです」と作品の根底にある思いを語った。
「お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方」は2021年春に公開。
※▼はハートマークが正式表記
塚本 優(終活・葬送ジャーナリスト) @tsukamasa0413
>映画では明治時代から100年以上の歴史を持つ名古屋の葬儀会社・一柳葬具總本店が、葬儀シーンの監修やロケーション撮影などで協力している。
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