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菊池真理子による同名コミックエッセイをもとにした本作。崩壊していく家庭の中で主人公の田所サキが、がむしゃらに未来を見つけていくさまが描かれる。松本がサキ、渋川がアルコールに溺れる父トシフミを演じ、新興宗教にのめり込む母・サエコにともさか、妹・フミに今泉が扮した。
役作りについて問われた松本は「意識しないことを意識していました」と独特の言い回しで説明し、「渋川さんが現場でも実際にお酒を飲んでいて。リアルに顔がポーっと赤くなっていたので、私はサキでいられましたね」とはにかむ。渋川は「アプローチなんて大したもんじゃないんですけど、試してみたくて。監督に『実際に飲みながらやったらどうかな?』って提案しましたね。でも演技中は緊張もするし酔えないです。俺に勇気があればもっとベロベロでできたのに!」と笑いながら悔しがった。
片桐の熱烈なラブコールによって出演が実現したというともさか。しかしその事実を知らなかったそうで「もうちょっと早く知らせてくれればもっとモチベーションが上がったのに(笑)」と片桐に抗議し、自身の役柄に関しては「サキちゃんにとっては、お母さんもある意味化け物だったんじゃないかなって思ってます」と分析する。「皆さんのオーラに圧倒されました」と現場の雰囲気を語るのは今泉。本作で映画デビューを果たした彼女が「撮影を乗り切れるか不安でした。ずっとお姉ちゃんに頼っちゃってましたね」と振り返ると、松本は「いろいろ話しましたね。アイドル時代の話とか。『握手会ってどんな感じなの?』って聞いたりして、仲良くなりました(笑)」と回想した。
イベント中盤には節分の日にちなみ「“化け物”は外、福は内」という掛け声に合わせて登壇者が客席に豆を投げ込む場面も。さらに松本が2月5日に誕生日を迎えることから“恵方巻きロール”が登場。「うれしいです。びっくりしました!」と言いながらケーキを頬張る松本に、会場からは大きな拍手が贈られた。片桐は松本について「人を惹きつける力がある人」と断言。続けて「彼女が泣くシーンの撮影をしているときに、カメラマンが突然揺れ始めたんです。振り返ったら泣いていました。メイクさんもみんな泣いてましたね」と思い返すと、松本は「愛のある現場でした。カメラマンさんが泣いてくれたのはうれしかったですね」と笑みをこぼした。
最後に片桐は「この映画は、家族の関係が修復できなくなっていく過程を描いています。取り返しのつかないタイミングがあるんだと認識してもらえるように作りました。すべての人が共感できる作品じゃないと思います。でも、エンタテインメント性を持った家族の物語になったと思っています」とアピール。松本は「いろんな人間関係で悩みを持っている方も多いと思います。この映画が皆さんが前を向く何かのきっかけになればうれしいです」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。
「酔うと化け物になる父がつらい」は、3月6日より東京・新宿武蔵野館ほか全国ロードショー。
映画ナタリー @eiga_natalie
「酔う化け」松本穂香の演技にカメラマンが揺れる、渋川清彦はベロベロになれず後悔(写真14枚)
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