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本作は、手紙の行き違いをきっかけに始まった2世代の男女の恋愛と再生を描くラブストーリー。岩井は、出身地である宮城で撮影を行ったことに触れて「仙台の人たちから『ここは本当に仙台? 見たことがないような景色』と言われてうれしかった。初めて知る場所も多くて、我がふるさとはいいところでした」と満足そうに語る。
本作には、岩井の過去作「Love Letter」のキャストである中山美穂と豊川悦司も出演している。岩井は「この配役を思いついたときにニヤリとしてしまった。2人とも喜んでくれて、生き生きと演じてくれました」と再タッグを喜び、共演シーンのあった福山は「豊川さんとは初めてだったので、もっとお話がしたかった」と名残惜しそうに話す。さらに福山は、中山と自身の存在に気付いた一般客がカラオケで2人の曲を交互に歌い出したことがあったと撮影時を振り返って「どういうメッセージなんだと……(笑)。中山さんは朗らかな笑顔で聴いていらっしゃって、本当にいい人だと思いました」とはにかんだ。庵野秀明と夫婦役を演じた松は「すごく前にミュージックビデオを撮っていただいたのですが、まさか庵野さんが旦那さんになるとは。『こんなはずじゃなかった』とぶつぶつ言いながら、監督の言うことを聞いて粛々と演技されていました」「不思議なオーラがある方で、とても助けられました」と庵野に感謝を伝えた。
舞台挨拶の中盤では、作品名にかけて「今年でラストにしたいものは?」という質問がキャストに投げかけられた。「ラスト“最後”にしたいです」と答えて共演者たちから注目を浴びた森は「これが最後と思っていても、お菓子が好きで無限に食べてしまうんです」と恥ずかしそうにその理由を述べ、広瀬は「病院に普段行かないのをラストにしたい。汗をかいて寝れば熱は下がるという思考なので……」と口にして福山から「おばあちゃんみたい! おばあちゃんってけっこう病院行かないじゃないですか」とツッコまれる。一方の福山は「今年こそはトイレで寝ないようにしたい」と目標を掲げるが、すかさず広瀬から「福山さん、おじいちゃんみたい」と声を掛けられ、「おっしゃる通り!」と笑顔を見せた。その様子を隣で眺めていた松が「全国の福山ファンが聞いているけど大丈夫ですか?」と福山の好感度を心配する場面も。
最後に岩井は「撮影したのは一昨年の夏。やっと世の中に旅立つことができました。素晴らしい俳優さんたちのチャーミングな表現力によって、満足のいく作品となりました」と感慨深げに挨拶をする。松は「個人的には岩井さんと久しぶりに仕事ができてとてもうれしかった。この作品で魅力的な方にもたくさん出会うことができて感謝でいっぱいです」とにこやかにコメントし、ステージを去っていった。
緋村 月 @himuralight
「ラストレター」岩井俊二が中山美穂らの起用にニヤリ、森七菜はラスト“最後”目指す https://t.co/mSECVKXWJx