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サイレント映画が主流だった大正時代を舞台に、成田演じる活動弁士を目指す青年・俊太郎の姿を描いた本作。12月13日に封切られて以降、登壇者たちは反響を肌で感じていることを口々に伝える。成田は「知り合いのスタッフさんが観に行ったら、あくまで憶測ですが、おそらく30年ぶりのデートであろう老夫婦が笑い転げていたそうで。最高のデートムービーだと言っていました」と誇らしげに報告した。また「エレベーターのすれ違いざまに『カツベン観るぞ!』っておじさんに声をかけられたりすることがちょくちょくあって、うれしいです」と笑顔に。黒島は「私はまだ街中で声をかけられたことはないですが……(笑)。皆さんに楽しんで観ていただけている実感があります」とほほえむ。
周防は、大学時代の同級生からはがきで感想をもらったことを明かした。「『周防くんの映画観たよ』って。いつも観てくれる人なんだけど、はがきをもらうのは初めてでした。『いつもは周防くんの映画だって構えて観るのに、今回は意識しませんでした』と書いてあって。楽しい映画になったんだろうな」と満足そうな表情を浮かべ、「街中で『周防くーん!』って声かけるのだけはやめてほしい」と苦笑。成田は「専門学校や高校時代の友人に、僕のことを“なりっち”って呼ぶ人がいるんです。これどこかで終止符を打たなきゃなと、今思いました。なかなか恥ずかしい」と述べ、客席から「なりっちー!」と歓声が飛ぶと「ヤバい、余計なこと言ったかも」と焦っていた。
「もし大正時代に行けるなら、どのように映画に関わる?」という質問には、周防は「小学生のときから七五調の語りが大好きで。監督じゃなかったら活動弁士になっていたかも」と思い入れたっぷりに回答。成田は「活動弁士はちょっと大変。僕は泥役者になっているかな。子供の頃から人前でわーわーやっていたので、たぶん表には出るんだろうなと思います」と、演じることを望んだ。黒島は「フィルムが好きなので映写技師がいいです。この映画を観ていただけるとわかるのですが、すごく魅力的なんです」と目を輝かせる。
イベント終盤には、映画公開を経て“2度目のクランクアップ”として花束贈呈のセレモニーが行われた。まずは周防が成田と黒島に「未来への希望、限りなき挑戦」という花言葉の赤いガーベラを贈る。成田と黒島からは「あなたに出会えたことの心からの喜び、感謝」という花言葉を持つピンクのバラが受け渡された。成田は「忘年会や正月、クリスマス……人と会う機会が多いと思うので『楽しかった』とぜひ“しゃべり”で伝えていただけたら」とアピール。オーディションでヒロイン役を射止めた黒島は「自信がなかったのが役と合っているということで(決まりました)。これからの人生の中で変わるきっかけになった作品です。これからも少しずつですが一生懸命がんばっていきたいです」とまっすぐに語った。
「カツベン!」は全国で上映中。
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