第20回東京フィルメックスのコンペティション部門出品作「
「羊と鋼の森」で知られる作家・宮下奈都のデビュー小説を実写化した本作。大学で生物考古学の研究助手をしている行助と、たい焼き屋で働くこよみの静かな交流が描かれる。行助を仲野、こよみを衛藤が演じた。
「走れ、絶望に追いつかれない速さで」に続き、中川と2度目のタッグを組んだ仲野は「ほぼ同世代の監督。中川くんが初めて原作ものを手がけるということで、自分も何かできればと思って参加しました」と明かす。そして「前作から4、5年経ちますが、まだまだお互い成長して行かなきゃならない。今回またタッグを組んで、より一層高め合いたいと感じましたし、刺激し合える監督だと改めて思いました」と思いを口にした。
本作で映画初出演および初主演を果たした衛藤は、3月に乃木坂46を卒業。「撮影中はまだグループに在籍していたのでプレッシャーもあって緊張の日々だったんですけど、深く役のイメージを作らずすんなり入れました。それは自分に近いものがこよみさんの中にあったからだと思います」と振り返った。また仲野と同じく同世代である中川に対し、「『衛藤さんらしさを出してほしい』と何度も言ってくださり、本番前のリハーサルも長く取ったり打ち合わせもしてくださって。だから本番で自然と撮影に入り込めました」と感謝を伝える。
これまで細田守作品など、アニメーションの音楽を中心に手がけてきた高木。「音楽のいらない映画だという印象だったので、今僕がここに立っているのが不思議です」と笑い、「一番最初に音のない状態のまま映像に合わせてジャズの即興のようにピアノを弾いて、結局それが残りました。だから仲野さん、衛藤さんとバンド仲間というか……そういうふうにセッションのように作りました」と明かす。
また中川は「原作の持っているおとぎ話のような世界観を、現代の若者の寓話として映画にしようと思いました」と本作のコンセプトに言及。「原作にあるからこそ、今まで自分になかったものを出し切りたくて。アイドル出身の衛藤さんやアニメ作品に多く参加してきた高木さんとのコラボレーションで世界観を自分のイメージしたものに近付け、同志である太賀くんに作品の背骨の部分を作ってもらいました」と、一緒に登壇した“仲間”たちに触れながら手応えをうかがわせた。
「静かな雨」は2020年2月7日より、東京・シネマート新宿ほか全国で順次ロードショー。
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