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本作で描かれるのは、アトランタオリンピック爆破テロ事件の容疑者にされた警備員リチャード・ジュエルの物語。「キャプテン・フィリップス」のビリー・レイが脚本を手がけた。
イーストウッドはジュエルを題材にした理由について「ひどい悲劇の犠牲者だったからだよ。彼は『疑わしきは罰せず』という扱いを受けなかった。適切な調査をされずに犯人だと判断されたんだ。それは憲法に反することだし、私たちが信じるすべてのことに反している」とコメント。そして、今、本作を公開する理由を「今、世界で起きていることとよく似ているからだ。人々はちゃんと確認する前に早まった判断をしてしまう」と説明した。
ジュエルを演じたハウザーは「この映画が大好きだし、僕にとってものすごく大切なものだ。クリントと仕事をできることがうれしかったし、とても奥行きのあるキャラクターを演じて意義のあるストーリーを語れることもうれしかった」と述懐。「人々は一礼して映画館をあとにするよ。自分自身、もしくは誰か知っている人をリチャード・ジュエルの中に見出すんだ」と語り、2007年に死去したジュエルを「僕らと一緒に祝うことができたならよかったんだけど……でも彼の魂はここにいるよ」としのんだ。
さらにハウザーは「残念なことに、この映画は今日的な意味を帯びている。僕らが同じ間違いを犯し続けている限り、歴史は繰り返されるんだ。FBIのようなグループの人々は、もっとちゃんとわかっているべきだ」と発言。「88日間も捜査をして何も見つからなかったうえに、リチャードの人生を台なしにした。この映画はそれを明らかにすると思う。歴史と真実に光を当てているんだ。だから僕らは今夜ここにいる。リチャード・ジュエルを称賛し、彼のストーリーを語るためにね」と続けた。なおイベントには、ジュエルの母であるボビ・ジュエル本人も参加した。
「リチャード・ジュエル」は2020年1月17日より全国ロードショー。
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- 「リチャード・ジュエル」公式サイト
- 「リチャード・ジュエル」本予告
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磯田勉 @isopie_
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