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桑原裕子率いる劇団KAKUTAの同名舞台を映画化した本作は、15年前の事件をきっかけに別々の人生を歩んでいた稲村家の母と3兄妹が再会し、崩壊した絆を取り戻そうとする物語。佐藤がフリーライターとして働く次男・雄二を演じたほか、コミュニケーションに苦手意識を持つ長男・大樹に鈴木亮平、スナックで働く長女・園子に松岡茉優、母・こはるに田中裕子が扮している。
観客との質疑応答を1問終えた白石は「『誰か来られないか?』とTwitterでつぶやいたら、音尾琢真くんがすぐに『行けない』と返答してきた」と冗談を飛ばしながら、おもむろに佐藤を呼び込む。このサプライズに観客は大熱狂。仕切り直して白石と佐藤によるQ&Aがスタートした。
撮影したものの編集でカットされて残念だったシーンの話になると、佐藤は「カットされることに関して僕は前向き。残念には思わない。よくなかったからカットされたわけで、カットされてありがとうぐらいに思う役者です」と俳優としてのポリシーを告白。大樹と別居中の妻の激しい口論シーンがカットされているそうで、白石は「いいシーンだったけれど、それがあると長男のシーンが続きすぎて、長男の映画になり過ぎると思った」と映画全体のバランスを考慮してカットしたことに触れた。
またラストシーンの秘話を求められた佐藤が「監督が急にバナナを持ってきて驚いた」と明かすと、白石は「筑前煮も撮影場所のタクシー会社の方々が出してくれたもの。とてもおいしくて、それもその場の判断で雄二に持って行かせようと思った。田舎って何かをお土産に持って行かせようとすることってありますよね」と述懐。稲村家の家族写真について、佐藤は「もらったバナナを持って写真に写ろうとか、松岡茉優さんがはじけたバージョンとか、数パターンを撮影したんですが、使用されたのは全員が真面目な顔の写真でした」と打ち明けた。
初タッグとなった白石に全幅の信頼を寄せている佐藤は、次なるタッグに向けて「いろいろなアイデアがあります。1つには絞れない」と構想を練っているようで「いつか時代劇を撮りたいとおっしゃってましたよね?」と確認。白石は「まだ一度も時代劇はやったことがないので。アクションものの時代劇もいいかも」と新境地開拓に意欲を見せていた。最後に佐藤が「映画界を成長させていくには、作品を観る側の皆さんの力も必要です。ぜひ一緒に映画界を盛り上げていきましょう」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
「ひとよ」は全国で公開中。
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