第6回新千歳空港国際アニメーション映画祭の閉会式が、11月4日に北海道・新千歳空港ターミナルビルで行われた。
短編グランプリに輝いたのは、トマーシュ・ポパクルによるポーランド映画「Acid Rain」。陰鬱な村から逃げて来た少女の姿を描いた本作は、「大胆かつ野心的で、新たな世代の到来を象徴している。サブカルチャーの描き方について、美学的にも物語的にも率直で誠実」と評された。第1回新千歳空港国際アニメーション映画祭でもグランプリを受賞しているポパクル。「私とこの映画祭には特別なつながりがあると感じています。世界のアニメーション映画祭の中でも一番好きな映画祭ですし、私の大切な世界です」と述べ、「そして黄色いTシャツを着た方々には感謝を申し上げます」と映画祭に関わったスタッフらにお礼を言う。
長編部門のグランプリは、
続いて築地のはらが手がけた「向かうねずみ」が、日本グランプリを獲得。本作では市場が築地から豊洲に移転したことをきっかけに1匹のネズミが旅をする様子が切り取られている。講評では「極限的にシンプルなアイデアを極限まで押し上げ、精密さと偶然性をうまく組み合わせています」というコメントが。「緊張で風邪を引いてしまいました」と話す築地は、「朦朧としている中で名前を呼ばれて本当に驚いています」と喜びをにじませていた。
また、
第6回新千歳空港国際アニメーション映画祭受賞結果一覧
短編グランプリ
トマーシュ・ポパクル「Acid Rain」
日本グランプリ
築地のはら「向かうねずみ」
新人賞
ケヴィン・エスキュー「Now 2」
短編部門審査員特別賞
シェン・ジェ「Splash」
野々上聡人「脳の上」
アヌ・ラウラ・トゥッテルベルグ「Winter in the Rainforest」
長編グランプリ
ジェレミー・クラパン「失くした体」
長編部門審査員特別賞
ギンツ・ジルバロディス「Away」
学生グランプリ
Matous Valchar「After」
学生部門審査員特別賞
Louise Pau「Survival HK」
スペシャルメンション
Alexander Gratzer「Applesauce」
新千歳空港賞
ジョウ・シャオリン「四月」
キッズ賞
大西景太「パッヘルベルのカノン」
ベストミュージックアニメーション賞
水尻自子「来生たかお “マイ・ラグジュアリー・ナイト”」
外務大臣賞
アミ・リンドホルム「Mother and Milk」
観客賞
川尻将由「ある日本の絵描き少年」
観光庁長官賞
宮嶋龍太郎「CASTLE」
北海道知事賞
小川陽「HAZY」
ロイズ賞
キム・サンナム「ウォーター・ベイビー」
ISHIYA賞
Marjolaine Perreten「秋の最後の日」
サッポロビール賞
Fabian Balogh「Our House」
DNP 大日本印刷賞
川尻将由「ある日本の絵描き少年」
北海道銀行賞
金子勲矩「LOCOMOTOR」
北洋銀行賞
シャオ・ホン「[Gif]“Citizen Hippo” シリーズ」
北海道コカ・コーラ賞
Tzu-Hsin (Cindy) Yang「Do-ji-le?」
※Matous Valcharにおいて、Matousのsはハーチェク付き、Valcharのaはアキュートアクセント付き、rはハーチェク付きが正式表記
※Fabian Baloghにおいて、Fabianのaはどちらもアキュートアクセント付きが正式表記
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ジェレミー・クラパンの映画作品
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