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本作は内向的な文学少年・春日高男と、彼につきまとうクラスの変わり者・仲村佐和の奇妙な“共犯関係”を描いた変態狂騒劇。伊藤は、春日役のオファーに対して「今までにやったことのない役柄ですから、今後役者としてやっていくうえで絶対大きなものになるなと感じていたのでうれしかったです。また、監督が8年間温めてきた企画を僕にやらせていただけることで、プレッシャーよりもいい物を作りたいという気持ちのほうが大きかったです」と語る。また伊藤は、胸元に飾った“惡の華”のマスコットはスタイリストが手作りしたことを明かし、「いやあ、愛ですね」と顔をほころばせた。
玉城は自身が演じた仲村について「圧倒的な存在感がありましたし、私が演じることで彼女にプラスになることがあればいいなと思ったので、マンガを一番参考にしました。仲村に出会えて本当によかったです」とコメント。押見は「とても光栄です。僕の中でも仲村佐和というよりは“玉城佐和”になってるぐらい最高でした」と太鼓判を押した。
「もっとも印象的なシーンは?」という質問を受け、伊藤は興奮気味に「つまんない回答しますけど、全部なんですよ! でもパンツをかぶっている二宮金次郎の像を春日が教室から見ているシーンがあるんですけど、あそこは大事ですよね?」と井口に問いかける。井口も「健太郎さんがこういう芝居をやってみたいんですけどどうですか?とアプローチしてくれたんです。あそこは本当に渾身の芝居をしているんですよ!」と同意。伊藤は「あのくだりは春日にとって変わるポイントだったので、僕としてはわかりやすくしたかったんです」と意図を語った。
伊藤は、「原作者の方から観た、この映画の『ここは……!』っていうシーンを聞いてみたいです!」と押見に感想を求める。押見は「先ほどの二宮金次郎のシーンでは、春日の心情が水のように飲み込めました。僕のマンガでやりたかった春日の文系不良感がバッチリ表現されていました。原作者としては本当にうれしい映画です」と絶賛した。井口は、押見とメールで制作状況やキャスティングなどを報告していたことを明かし、押見の感想が気になっていた様子。「実際にはいかがだったんでしょう……」と恐る恐る聞く井口に対して、押見は「全部わかってもらえたと思いました。本当にうれしかったです」と笑顔を浮かべた。
ここで、押見がイラスト入りの色紙をキャストと井口にプレゼントするというサプライズが。井口は「え! 僕出演してないんですけど、いいんですか!?」と飛び上がらんばかりに喜び、「超いいです! わー!」と声を上げる。また、11月13日よりポーランドで開催されるファイブ・フレイバーズ映画祭で本作が上映されることも明らかに。伊藤は「以前舞台で、海外の思春期の少年を演じたことがあるんですが、時代や性別、国、宗教が違っても思春期に抱える問題は同じなんだなと思いました。ですから海外の人に観ていただいても共感してもらえる自信があります。そこから生まれた感想が今からとても楽しみですね!」と期待を込めた。
「惡の華」は、全国で公開中。
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伊藤健太郎「惡の華」は「絶対大きなものに」、原作者も「玉城佐和になってる」(写真15枚) - 映画ナタリー https://t.co/3jBf3Qshz7